2018年01月19日(金)

おとなのほうかご 2 



著者:イチヒ
発売日: 2017/7/22

評価〔B+〕 何度見ても園田さんで笑ってしまう。
キーワード:超短編、ギャグ、オムニバス、恋愛、

「これから昼食なんですが、その写真を気まぐれに撮っていました」(本文より抜粋)


様々な立場や状況の男女を面白く描いた、超短編ギャグ漫画の2巻です。

1巻と同じような感じでクスッと笑ってしまう内容です。違うのは1巻と比べて少しだけ時間が流れていることです。こういう漫画って時間が止まったかのような世界であることが多いので新鮮でした。

登場人物相関図が載っていますが、この漫画の名前に対するいい加減さがよく分かります。未だにフルネームが分かる人が一人もいない・・・・・・まあ面白いから良いのですが、ちょっとだけ不憫。

巻末のおまけは普段は接点のない人物たちが遭遇していた4コマ漫画で、こうした意外な組み合わせは目新しくて好きです。




[ 2018/01/19 22:24 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2018年01月19日(金)

脳が壊れた 



著者:鈴木 大介
発売日: 2016/6/16

評価〔B+〕 脳梗塞の人を知らなかったら評価A。
キーワード:闘病記、脳梗塞、リハビリ、

ともあれ、しゃべれない、指も動かない、視界はグニャグニャ。どうやら歩行には支障がないようだが、確実にこれは脳のトラブルだ。(第1章より抜粋)


現役のフリー記者が脳梗塞を患い、体験したことを分かりやすく伝える闘病ドキュメンタリーです。

文章のプロが綴っているだけあって、事細かに丁寧に書かれています。脳の病気になって性格が変わってしまったという話はときどき聞きますが、著者によると注意力や意識、感情の制御がうまくいかないためにそう見えるそうです。リハビリはくじであるという比喩は分かりやすく興味深かった。なかなか理解しづらい患者の内面が、前よりは分かった気がします。

恥も外聞もなく正直に思った事や知られたくないであろうことも語っていて、さらには病気の原因についても生活習慣を反省し、改善しようと今もなお試みているのが立派です。食事と運動に気をつけていてもなってしまうのが怖い。元アスリートは危険なのも意外でした。

私は脳梗塞の患者を知っているので、ああこんな感じだよねと割とすんなり読めましたけど、周囲に患者がいなかった人にとっては知らないことばかりかもしれません。脳梗塞を理解する助けとなる闘病記でした。予防のために読むのもよさそうです。




[ 2018/01/19 22:22 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

2018年01月11日(木)

性と法律 



著者:角田 由紀子
発売日: 2013/12/21

評価〔A-〕 少しずつ改善していこう。
キーワード:法律、男女差別、価値観、慣習、

職場で女性が働くときに性的なことにかかわって屈辱的な扱いを受けたり、それによって職を失なったりすることが珍しくなかったことは、この裁判の証拠とした実態調査結果報告書『女6500人の証言』でも明らかであった。(5セクシャル・ハラスメントより抜粋)


男女平等の世の中と言われていますが、人々の価値観や慣習はすぐには変わらず、なかなか差別をなくすまでは至っていません。例えば、男女で賃金や雇用形態が異なるのは徐々に改善してはいますが、昔から問題となっています。弁護士として40年以上働き、この問題に従事してきた著者が、得た女性の声や現状を説明しています。

結婚、ドメスティック・バイオレンスと章ごとに項目が分かれているので、読みやすいです。法律には疎いので、こうして整理して書いてくれると分かりやすくて助かります。戦前のことにも触れていますけど、現在進行形の問題もあります。予想していたよりも男女で差があることに驚きました。どの章からも著者の怒りが伝わってきました。印象深かったのは、「性暴力の暴行の程度を問うのはおかしい」「妻に強姦罪が適用しないのもおかしい」です。

また、法律の専門家でも、慣習的な価値観から抜け出せない人が数多くいることにも驚きました。家長は男性(夫)で、その権利と義務があると感じている人は現在でも多そうです。ところで、この女性差別の裏には、男性はこうあるべきと考えている場合も多いと思います。男は仕事をしてお金を稼ぐものだ、とか。仕事も家事も男女関係なく行うものなのですが、意識の面ではまだまだ昔の差別的な価値観が残り続けています。意識は当事者たちだけでなく社会全体の問題なので、自分も気をつけようと思います。

読んでいると著者の怒りは理解できますが、他の問題も複雑に入り組んでいる場合もあるので、簡単にはいかないなと思うこともいくつかありました。慰謝料を払わない元夫は、低賃金で払えないのかもしれませんし、DV対策に警察や国は配慮してくれないとありますが、人員と予算が足りていないのかもしれません。

男性は責められているように感じることもあるかと思いますが、男女どちらが読んでもためになる本です。




[ 2018/01/11 23:09 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2018年01月11日(木)

誰も僕を裁けない 



著者:早坂 吝
発売日: 2016/3/3

評価〔B+〕 面白いけどお勧めしずらい推理もの。
キーワード:推理、館、殺人事件、アリバイ崩し、

「あの、さっき紙をもらった者なんですけど。SOSの。」(本文より抜粋)


テレビでは様々な職の人が探偵役となって事件を解決していますが、本書では女子高生探偵、もっと詳しく言えば「援助交際探偵」上木らいちが事件に挑みます。

彼女が招かれた家は何か事情がありそうな住人たち、奇妙な形をしたいかにも何かありそうな館と、推理小説にはありがちな舞台ですが、そこはやはりこの著者のこと、一筋縄ではいきません。そして、高校生・戸田公平がある女性と出会い親密になっていく様子も、並行して語られます。

探偵役のせいで色事は避けられませんが、単なるサービスではなく、必要なシーンであったのは良かったです。それにしても、あのトリックは本当にできるのだろうか・・・・・・。また、戸田のほうの恋愛は思わぬ方向へと進み、あまり知られていなさそうなことを教えてくれます。裏表紙にはエロミスと社会派の融合とあり、結構的を射た表現だと思います。ためになりました。冒頭の裁判はどのような意味なのか最後まで読めば分かるのですが、途中で当てるのはなかなか難しいです。

少なくない伏線も巧妙に張られていて、注意して読んでいて伏線も怪しいと気づいたのですが、真意が読めずしてやられました。くやしいが面白かったです。次の作品では騙されないようがんばろう。




[ 2018/01/11 23:07 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2018年01月02日(火)

エンバンメイズ 6 (完) 



著者:田中一行
発売日: 2016/12/7

評価〔A〕 すっきり終わって良かったです。
キーワード:ダーツ、賭け事、心理戦、

「オレは、人生を始めるためにここまで来た」(本文より抜粋)


地獄の砂時計を使用したゲーム。そして、ついに施設を牛耳る者と、レインボウの異名を持つ最強のプレイヤーが登場します。ページ数増量の最終巻です。

ルールは簡単なのに、内容が厳し過ぎる最後のゲーム。あれって現実でもできるのでしょうか? 180点が当たり前の百発百中の凄腕ばかりでダーツの腕に差はなさそうですが、ゲーム中のミヤコの発言を見るに、やはり差はあるみたいですね。

面白い漫画は幕をどう下ろすのか難しいのですが、本シリーズは引き伸ばすことなく、きちんと決着をつけて終了するのが良かったです。どのゲームもテンポ良く進んで楽しめました。

シリーズとしての評価もAです。対決もので面白いものは何かない?と尋ねられたら、自信を持ってこの漫画をおすすめします。次も面白いワクワクする漫画を期待しています。




ネタばれ感想↓
[ 2018/01/02 19:05 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2018年01月02日(火)

へんなねえさん 



著者:吉富昭仁
発売日: 2013/10/10

評価〔B+〕 ピノチュピ、仕事それで良いのか。
キーワード:短編集、SF、ギャグ、現代、

ある日突然・・・俺に姉ちゃんが出来た。俺はこの15年間ずっとひとりっ子だったはずだが・・・。(本文より抜粋)


個性的な少女たちが好き勝手遊ぶ、奇想天外な短編集です。

題名どおり変な美少女が登場し、不思議な出来事を楽しんでいます。ジャンルとしては日常もの・・・・・・のように見える軽めのSFかな。それと、結構性的な描写があります。エッチな、では済まなそうなので、その方面が苦手な方はやめておいたほうがいいかも。あっさり描いてありますが。

著者も、あとがきで変な漫画を描いてしまったとあるくらい、すぐには似たようなものは思い浮かびません。独特の雰囲気。

どの短編も1回で終わらず続きがあります。最後には意外な事実が明かされるのですが、それが予想よりも練られていたので感心しました。まさか、感心するとは思ってもみなかったです。




[ 2018/01/02 19:01 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2017年12月31日(日)

2017年のまとめ 

特に忙しいわけでもなかったのに、もう大晦日です。昨年同様大晦日に今年のまとめです。

2017年に読んだ本は104冊でした。昨年の100冊より僅かに多いですが、同じようなものですね。秋ごろから数を数えて100冊を目標にしていました。今年も何かと達成です。・・・・・・今、昨年のまとめを読み返していたら、100冊うんぬんと既に書いていました。すっかり忘れていました。では内訳はどのようになっているかと言うと、

小説 (14)
ライトノベル (7)
漫画 (46)
4コマ漫画 (2)
随筆 (3)
社会・歴史 (11)
心理・哲学 (7)
自然科学・医学 (5)
言語 (2)
実用 (7)
WEB漫画・同人漫画 (0)

心理・哲学が大きく減ったものの、社会・歴史と実用が増えました。それ以外は大きな変化はありませんでした。ライトノベルが少ない印象でしたが、昨年も少なかったので数は同じです。逆に小説は多かった感じがしましたけど、こちらも-1冊とほとんど変わりませんでした。感覚や記憶はあまり当てになりませんね。こういう時は、記録していて良かったと思います。

一番多い分野である漫画は今年も半分以下。漫画と4コマ漫画で約46パーセントでした。

読みたいと思っていた本は、だいたい読むことができました。その点では満足度の高い1年でした。来年も読みたい本から読んでいくつもりです。

次は評価別の数を見てみましょう。

〔S〕 0冊
〔A〕 18冊
〔B〕 73冊
〔C〕 13冊
〔D〕 0冊
〔E〕 0冊

評価Sと評価D以下が0、評価Bの割合が高ったです。今年は結構気軽にAやCをつけたと思っていましたけど、7割以上がBですね。まあAやCは印象に残っているのでそう思ってしまうのでしょう。残念だったのはSが出なかったことです。Sは質だけでなく私の嗜好も関係してくるので、出会うのはなかなか難しいですね。来年に期待。一方、D以下はなくてよかったです。Eなんてつけたことないから、もしそういう本を読んだとしても付けづらいです。

来年は数にこだわらずに読みます。読んだ本の数を強く意識すると、読書が義務になってしまいそうな気がするので。あくまで趣味なので楽しく読もうと思います。

当ブログも2008年1月に開始して10年が経ち、来月から11年目に突入します。これからも続けていきますので、よろしくお願いいたします。

それでは、良いお年を。


[ 2017/12/31 11:13 ] 年別まとめ | TB(0) | CM(0)