2016年10月07日(金)

「ストーカー」は何を考えているか 



著者:小早川 明子
発売日: 2014/4/17

評価〔A-〕 誰しもなりうる可能性があります。
キーワード:ストーカー、心理学、犯罪、精神医学、

『全宇宙の生命を脅かすモノ―― 災いの渦』(本文より抜粋)


相手にしつこく付きまとい最後には事件へと至ってしまう出来事をニュースでときどき見ます。彼ら彼女らはなぜストーカーになってしまったのか? 何をどのような思いでストーキングをしているのか? カウンセラーとして500人以上のストーカーに対応してきた経験から、その本質を分析しています。

序盤から何件もの事例が挙げられていて、自分が思っている以上にストーカー問題は珍しくないことなのだなと認識を改めました。加害者には加害者なりの言い分がありそれが解決への鍵であると説いています。また、ストーカーは何もしなければ事態は悪化していくのみで改善することはないそうです。被害者の新しい恋人が介入するのも危険だそうです。経験豊富なだけあって説得力があります。また、危険度の見分け方やどう対処すべきかの章は、問題が差し迫った人たちへの助けとなるでしょう。警察へどのように相談したら良いかも書いてあります。

ちょっと興味深いと感じたのは、自然相手の職業に就いているストーカーは今までいなかったことです。自然の力や理不尽さを頻繁に体験していると、相手を思惑通りにしてやろうという気が起きないのかもしれません。それと、男女でストーカーの行動に違いがあること。男性は相手の私生活を狙い、女性は相手の公的な場面を狙うそうです。また、ストーカーの半分は女性なのは知りませんでした。

著者は被害者や加害者と直接会いますが、両方に会うカウンセラーは稀だそうです。正しいかどうか断言できないと書いていますが、他の方法と比較してより効果的であると認められるなら、もっと普及してほしいですね。社会の理解が深まり、専門家が増えることで、不幸な事件が起きないことを望みます。


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[ 2016/10/07 21:49 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

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