2009年04月25日(土)

僕僕先生 

僕僕先生 (新潮文庫)僕僕先生 (新潮文庫)
著者:仁木 英之
出版:新潮社
発行:2009/03/28

評価〔C+〕 中華ファンタジーかな
キーワード:仙人、中国、

「名乗っておかねばなるまい。姓は僕、名も僕、字はそうだな、野人とでもしておくか。」(本文より抜粋)


ニート青年が仙人に会いに行く、という粗筋に興味がありました。単行本が出た時から知っていたのですが、文庫本になったのを機に読んでみることに。「日本ファンタジーノベル大賞」受賞作です。

舞台は中国。時は唐の時代、8世紀くらいでしょうか、父親のお金で怠惰な生活をおくる青年・王弁は、ある日父親に命じられ仙人が住むといわれる山へ向かいます。そこでひとりの美少女・僕僕と出会い、いろんな経験をするお話。あちこち移動したり結構人や仙人に会うわりには、のんびりした穏やかな雰囲気の小説です。でも、舞台背景の説明がしっかりしていて、実在の人物がでることもあってか、なぜか説得力があるように感じられました。中国の歴史を知らなくても、著者の丁寧にわかりやすく説明があるので問題ありません。もちろん歴史知識があったほうが、より楽しく読めると思います。

仙人が登場するので、人生訓のような話になるのか?と思ったらそうでもなく、では人間離れした術を駆使した壮大な冒険活劇になるのか?と思ったらやはりそうでもなく、王弁と僕僕の淡い恋愛を描いたものとなっています。もう少しこう山あり谷ありだったらなぁと思ってしまった。2人のやり取りが生み出す柔らかさを味わう小説であって、ストーリーの奇抜さやどんでん返しを期待すると落胆します。

読んだ後に知ったのですが既にシリーズ物となっていて、単行本では3冊目まででています。異文化の不思議な世界に浸りたい時にどうぞ。



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[ 2009/04/25 12:56 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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