2014年12月20日(土)

赤村崎葵子の分析はデタラメ 

赤村崎葵子の分析はデタラメ (電撃文庫)赤村崎葵子の分析はデタラメ (電撃文庫)
著者:十階堂一系
出版社:アスキー・メディアワークス
出版日:2013/05/10

評価〔A-〕 分析小説です。推理でなく。
キーワード:分析、学園、謎解き、

「面白いね。こいつはなかなか興味深い分析対象だ。ヴィルヘルムがそう囁いている」(本文より抜粋)


自称分析部の赤村崎葵子、通称テルが高校で起きた事件を分析し丸く収めようとする新感覚日常分析系ストーリーです。個性的な女子生徒が男子生徒を巻き込むのはラノベでは定番ですが、これは一風変わっています。

推理小説では普通何か事件が起き、探偵役が論理的に推理して犯人と真相を暴きますが、本書のテルは違います。相棒の加茂十希男を使って情報を集めて分析をしますが、真相を言い当てているとは限りません。ある程度は筋が通った話をして周囲を納得させるのですが、自分の分析を披露したり、とりあえず場を収めることを優先させている感じです。本書の題名どおりかも。読者には後できちんとした推理も披露されるので、ご心配なく。ヴィルヘルムの使い方が本当にうまいです。

本書の結末が半端な感じがして納得いかない、という書評をどこか見かけましたが、僕はこの終わり方が実に本書らしくて良いと思っています。まあ賛否両論かもしれませんけど。

巻末には裏分析コーナーが設けれれていて、本編ではとばしてしまったことについて分析しています。あ、ジャイアンツレベルは読んでいる時にすぐ分かりました。(笑) このコーナーによってさらに面白さが増したと思います。



ちょっとしたネタばれ話は続きにて↓

【ここからネタばれ】
思ったことを少々。
最初、十希男が人を傷つけられない優しいと紹介されていたのに、やけに怒りっぽいので設定が間違っているのかと勘ぐったのですが、後で理由が説明されていて上手く騙されました。こうしたちょっとした伏線の回収が良い味をだしていますよね。
それと上でも遠まわしに書きましたが、「ヴィルヘルム」に関する真相も良かったです。推理小説ではないと思って素直に信じてしまいました。彼が面と向かってヴィルヘルムについて語らないのを、もう少し疑えばよかった……。でも、こうした意外性、騙された感があるほうが、読み物としてずっと面白いです。

【ネタばれここまで】
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[ 2014/12/20 22:32 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

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