2009年03月14日(土)

ヘタな人生論より徒然草 

ヘタな人生論より徒然草ヘタな人生論より徒然草
著者:荻野 文子
出版:河出書房新社
発行:2003/05/19

評価〔C+〕 兼好の意図を読み解こう
キーワード:古典、随筆、徒然草、人生論

兼好に倣って、私たちも、複雑な現代社会をひょいひょいと「確実に」しかも「身軽に」歩きたいものである。(まえがきより抜粋)


若い頃は人生論も徒然草も嫌いだったという予備校の古典教師が書く、徒然草を題材にした人生論です。教師が人生を語るとなるとどうも堅苦しいイメージになりがちですが、そんなことは全然なくてむしろテンポ良く読みやすい文章です。単なる解説ではなく、現代ではこんな感じと例を挙げ、理解しやすいように親近感を持ちやすいように書かれています。徒然草の本ではなく、徒然草を元に人生を考えてみた随筆のような感じかな。

専門書ではないので全段の訳ではなく、著者が「観る」などのテーマに沿って徒然草から一部抜粋し、それについて見解を述べています。中には仏道修行を受験勉強に例えることもあり、独特の個性があって面白いです。また、時には兼好の洞察力に感服し、時には真っ向から反論する様を見ていると、著者と兼好が時代を超え語り合っているよう見えます。しかし、職業のせいか、現代語訳がどうも英文をそのまま日本文に訳したような印象を受けました。もう少し現代小説のように書けなかったのかな。

学校で学んだ鼎がでてくる『仁和寺の法師』や、話の結末を忘れていた『双無き包丁者』の話があって懐かしさを感じました。

人の振る舞いだけでなく、お酒について語ったり恋愛・結婚について語ったりと話題が予想以上に多岐に渡っていました。品性の話や名人たちの名言集なども良いです。

人生に迷ってしまったら手にとって見るのもいいかと思います。




(後で加筆・修正します。)



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[ 2009/03/14 22:59 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

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