2014年06月13日(金)

密室殺人ゲーム2.0 ((講談社文庫) 

密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)
著者:歌野 晶午
出版社:講談社
出版日:2012/07/13

評価〔S-〕 リアル殺人ゲームが再開します。
キーワード:推理、ミステリ、アリバイ、密室

(本文より抜粋)


現実に事件を起こしネットで推理しあう「密室殺人ゲーム王手飛車取り」の続編です。2010年本格ミステリ大賞受賞作および2010本格ミステリ第1位。

推理ゲームが行われているので、前作を読んだ方は戸惑うことかと思いますが、読んでいくうちに疑問は解消されます。2回目なので新鮮さでは負けますが、一つひとつの事件そのものについては勝るとも劣らぬ、いえ平均的には今回のほうが良かったと思います。最後の「密室よ、さらば」は、彼のハンドルネームに恥じない出来だったのではないでしょうか。

巻末の解説にもありますが、同じようで少しだけずらした感じが面白さのポイントなのでしょう。同じ枠組みで違う物語。結末にしても、前作はあの人のゲームの果てに焦点を当てていましたが、今回は異なる形でゲームの行きつく先を描いているのが興味深いです。今回のほうが終わりがハッキリしているので、前作のようなもやもやした感じにはならずスッキリして良かったかと。

推理小説を評価する上で、トリックが重要なのはもちろんですが、個人的には登場人物たちが気に入るかどうかも大きな要素です。前作はB+をつけましたが、そのあとちょくちょく再読していたということは、自分が思っていた以上に気に入っていたんだと思います。彼らは倫理的にも法的にもダメですが、たとえ文句を言い合っていても、皆ゲームをぞんぶんに楽しんでいるのが伝わってきます。そこが魅力なのだと思います。

この作品から読んでも分かりますが、前作から読むことをお勧めします。そのほうがより楽しめますので。この密室殺人シリーズは3部作になるそうで、本書が2番目で、番外編の「密室殺人ゲーム・マニアックス」まで出ています。最終巻ではどのような物語が見られるのか。本書の最後のあの書きこみを見て、いろいろ想像しながら待つとします。いや、その前に2.5であるマニアックスを読むとしますか。



スポンサーサイト

[ 2014/06/13 22:26 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://tonaku.blog51.fc2.com/tb.php/669-1ab88f67