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2008年12月26日(金)

こころの格差社会 

こころの格差社会―ぬけがけと嫉妬の現代日本人 (角川oneテーマ21)こころの格差社会―ぬけがけと嫉妬の現代日本人 (角川oneテーマ21)
著者:海原 純子
出版:角川書店
発行:2006/06

評価〔B+〕 
キーワード:社会、格差

格差時代を自分らしく生きる為にまずしなければいけないのは、いつまでも外的条件を幸せの条件として追い求めることをやめることだろう。(第5章より抜粋)


ずっと前に買おうかどうか迷って保留にしたのですが、気になって結局読むことにしました。長い間覚えていたということは、実はかなり興味があったみたい。表題はこころの格差社会となっていますが、心の清い貧しいを論じているのではなく、外的条件に差がある社会においての個人の幸せとは?のような内容です。格差社会での幸せ論かな。

勝ち組負け組それぞれの不満や嫉妬が例を交えて述べられています。裕福な家庭の子が持つ「透明なあげ底」や、個人の心理が深く関係する外的条件だけでは長続きしない幸福感、社会観念が心理的に課している「見えない天井」などがなかなか興味深いです。個人的に「見えない天井」は、これだけでも価値のある記述でした。

この本で目を引くのは著者の引用する寓話・童話で、分かりやすく印象に残るものが多いです。売春宿の門番と、翼は飛ぶためにあるは、僕も気に入りました。出典の『寓話セラピー 目からウロコの51話』を読みたくなってしまいました。

昨今よく耳にする自分探しについても、本来の意味から離れて言葉が一人歩きしているので注意が必要と警鐘をならしています。順序は前後しますが、自分らしさについての誤解にも触れています。自己実現のために外的条件ばかり考えずに、外からの刺激を絶って自分の内面を見つめることが大切だという著者。40歳までに成人すべきなど異存があるところもありますが、人生の豊かさを今一度考えるべきだという意見は同感です。



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[ 2008/12/26 22:36 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

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