2013年04月25日(木)

「世界征服」は可能か? 

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)
著者:岡田 斗司夫
出版:筑摩書房
発行:2007/06

評価〔A-〕 目的も征服後の運営も大切です
キーワード:世界征服、悪の組織、

征服後のビジョンが感じられない、と採点すると、たいていのマンガやアニメは不合格です。(本文より抜粋)


休日の朝、たぶん現在でも戦隊もののテレビ番組が放映されていて、怪獣や怪人たちと戦っています。彼らはことあるごとに世界征服と言っていますが、毎回1体ずつ怪人を送り込むのは、どう見ても戦略的に失敗しています。子供向けの番組にこういう指摘は興をそぐだけですが、本書はあえてこの世界征服を真面目に考えてみようという野心的な本です。もちろん悪の組織として、なのが面白いです。

世界征服の目的や理想の支配者像、資金調達、果ては悪の組織のルール作りまで懇切丁寧(?)に教えてくれます。歴史や過去の創作物を例に、良い点悪い点を分かりやすく解説していて、悪いことを考えている割にほのぼのした感じが可笑しいです。娯楽を現実的に真剣に考察するのは、少々疲れますが面白いですね。

終盤では冒頭の雰囲気とは違い、新書らしくそしてオタクらしく幅広い知識で現代社会の構造について述べています。著者のもっとも言いたかった現代の悪よりも、イギリスを例に挙げて説明した階級社会・階層社会のほうが興味深くためになりました。

「完全教祖マニュアル」と同じような雰囲気ですが、本書のほうが柔らかく思考実験としては面白そうです。専門的な知識も必要なく、オタクのほうがより楽しめて読みやすい、そんな本です。


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[ 2013/04/25 19:23 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

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