2013年04月19日(金)

無限の住人30  

無限の住人(30) <完> (アフタヌーンKC)無限の住人(30) <完> (アフタヌーンKC)
著者:沙村 広明
出版:講談社
発行:2013/02/22

評価〔A〕 時代劇漫画、ついに完結。
キーワード:時代劇、江戸時代、武士、剣客

「アンタと出会った時点で、アンタの味方になるに決まってんだからね、あの旦那は」(本文より抜粋)


ついに最終巻となりました。逸刀流の存続はどうなるのか、六鬼団は目的を果たせるのか。そして、凜の復讐の行方はいかに。

29巻同様、依然として三つ巴の続きますが、ようやく決着がついていきます。吐、天津、万次が死力を尽くして戦う様は、非常に緊迫して盛り上がりましたし、この漫画を象徴していて心打たれます。この物語で重要なのは、勝負に勝った負けたではなく、生き残ったかどうかなのではないかと改めて思いました。

最終話の後半は、最初万次の不死を強調するために作ったのかと思ったのですが、あの小刀があの手に握られることの意味を考えると、ひときわ感慨深いです。読了後、表紙カバーをはずして本体表紙の絵を眺めると、その気持ちは一層増します。なんかこう、ようやく「やはり主役は万次だったのか」と思われてくれます。

あとがきにもあるように、本シリーズは完結まで19年かかっています。僕は途中から読み出したので19年も読んでいませんが、それでも結構長い時間読み続けてきました。不死解明編はあまり好みではありませんでしたが、今思うとバトル一辺倒にならず、メリハリがついて良かったと思います。なみはありましたが、シリーズとしての評価は本書同様Aです。次はどのような漫画を見せてくれるのか楽しみです。




ネタばれは続きにて↓

【ここからネタばれ】
では、感想や疑問点を。
まあ吐がやれらるのと、凶が生き残るのは予想範囲内でした。天津はどちらに転んでもおかしくなかったと思います。槇絵は、まあ、ああするしかご退場願えなさそうだったので、仕方ないといえば仕方ないかな。最後に予想外の登場で見せ場を作った、50両の人とその仲間を褒めてあげたいです。怖畔は重要な役を果たすと思っていただけに、肩透かしを食わされました。

冒頭、槇絵が騙すために使ったのは、他人の舌なんだよね?それとも彼女自身の舌なの? 他人のだとするとそんな余裕がどこにあったのか、自分のだとするとどうして死なないのか……疑問です。それと、吐が勘違いしたあの音ですが、彼ほどの達人が本当に音を聞き分けられなかったのでしょうか。これも少々腑に落ちません。

天津と万次の一騎打ちは、あの状況でないと勝負にならないので、万次は運が良かったのだと思います。本人もそう言っているしね。天津としては不本意かもしれないけれど、それでも恨むような感じではなかったので、彼もすべてをそこで終わらせたかったのでしょう。この物語の本当の主役は彼だったのかもしれません。

【ネタばれここまで】
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[ 2013/04/19 21:12 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

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