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2012年11月17日(土)

M.G.H.―楽園の鏡像 (徳間デュアル文庫) 

M.G.H.―楽園の鏡像 (徳間デュアル文庫)M.G.H.―楽園の鏡像 (徳間デュアル文庫)
著者:三雲 岳斗
出版:徳間書店
発行:2006/06

評価〔B〕 近未来宇宙ミステリー
キーワード:SF、近未来、宇宙ステーション

「有り得ない。無重力状態の宇宙ステーションで、墜落死なんてね」(本文より抜粋)


宇宙旅行と言えば映画やSF小説の中だけの話でしたが、少し前に企業が民間人向けの宇宙旅行を企画して話題になりました。とはいっても、とてつもなく高価で、内容も弾道飛行による無重力体験で終わるものですが、それでも宇宙も近くなったなあと思わずにはいられませんでした。本書は、そんな現在よりももう少し先の未来、宇宙ステーションで起きた不可解な事件を追う物語です。SF推理もの。第1回日本SF新人賞受賞作品で、2000年に徳間書店から出版された同名の単行本を文庫化したものです。

材料工学の研究者・鷲見崎凌は、従姉妹の森鷹舞衣と共に宇宙ステーション「白鳳」滞在中に、遺体の第一発見者となります。遺体の様子は、まるで数十メートルの高さから落ちたかのようでした。無重力状態の白鳳で、どうしたらこのような事態になるのか? 二人は真相を探り始めます……という粗筋です。

ライトノベルのレーベルであろう徳間デュアルから出ていますが、もともと一般書籍だったためか、それほどライトノベルっぽくありません。そう思うのは、きっとイラストのせいでしょう。

「白鳳」の描写も良いのですが、ネットから発展したミラーワールド、人格を複製できるプログラムのアプリカントも興味深く、まるで本当に未来を見ているかのようで面白いです。こうしたSFの部分と推理の部分のバランスが良くて、違和感なく楽しむことができました。また、主人公たち二人の過去も絡んで、単なる推理もので終わらせません。

でも、もう少し何かこう、もう一捻り欲しかった気もします。圧倒的完成度、大どんでん返しって感じではありません。理系科目の知識がなくても楽しめますが、あったほうがさらに楽しむことができるでしょう。SFですしね。

ちなみに、著者の他作品・少女ノイズとどちらが好きかと問われれば、SFは好きですが少女ノイズのほうが好みです。



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[ 2012/11/17 18:51 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

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