2012年04月22日(日)

女子中学生の小さな大発見(新潮文庫) 

女子中学生の小さな大発見 (新潮文庫)女子中学生の小さな大発見 (新潮文庫)
著者:清 邦彦
出版:新潮社
発行:2002/07

評価〔B+〕 科学の面白さの原点を見た
キーワード:理科、自由研究、中学生

Yさんは、目を閉じたまままぶたを上げると白目になっているけど、眠っているときはどうか調べました。妹が寝ているときまぶたを上げてみたら黒目がありました。(本文より抜粋)


子供の頃、夏休みの課題でやっかいだったのが自由研究です。研究というからには何か難しいことをしなければと妙な気負いもあってか、やる気はそれなりにあるのだけれど何をしていいのか分からないと、色々と悩ませてくれました。本書はそんな理科の研究を紹介する、ある中学校の研究レポート集です。

研究報告集なのですが、堅苦しいものはまったくなくて難しいものもありません。上記の抜粋のような、日常の些細な疑問や観察・実験が満載で興味深いです。1つあたり長くても4行くらいで気軽に読めるのが良いですね。ナメクジに塩ではなく酢をかけてみたり、双子にはテレパシーがあるか試してみたり、万歩計をつけて寝てみたりと、その発想になるほどと唸ってしまうものから、力が抜けてしまうものまで多種多様です。中にはそれは単なる悪戯じゃないの?と思うものもあり、笑ってしまった研究も多々ありました。家族やペットがよく実験台にされていて面白いです。

どれも自分から進んで行っている感じがします。著者である理科の先生が、こんな研究がいいよと紹介したのがきっかけだそうです。育ててみた、見た、集めたでも立派な研究で、別に結論が出なくてもいいと書いています。その結果、彼女たちの研究は、実に個性的で知的好奇心に溢れ、そして楽しそうです。あとがきに、科学の原点を見たような気がしたとありますが、同感です。本来の学ぶ楽しさとはこういうことじゃないのかな。ペットの犬にお酒を飲ませるのも楽しい実験だ。

生徒に問題を解けるようにさせるのは簡単ではありませんが、楽しさを教えて自分で進んで考えるようさせるほうがずっと難しいと思います。学ぶことの楽しさを教えることができる人はすごいです。どの先生もこんなふうだったら面白いのに。

小さい頃から何で?どうして?とよく言っている僕にとって、とても楽しく共感を覚える本でした。



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[ 2012/04/22 22:01 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

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