2012年03月15日(木)

脳はなにかと言い訳する(新潮文庫) 

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? (新潮文庫)
著者:池谷 裕二
出版:新潮社
発行:2010/05

評価〔B〕 軽く読める脳の本です
キーワード:医学、脳、神経科学、エッセイ風

ド忘れのときは、たしかに答えは出てこないけれども、その一方で正解が何かをちゃんと知っています。この矛盾構造、不思議だと思いませんか。(6章より抜粋)


テレビの教養番組ではすっかり御馴染みの脳科学ですが、最新の研究ではどのようなことを調べているのでしょうか。神経科学の研究者である著者が、脳について明らかにされたことやまだ解明されていないことについて、あれこれ考えた科学読み物です。

本書は、著者が寄稿していた連載エッセイが元となっていて、各章はそのエッセイと、エッセイの追加・補足説明で成り立っています。どの章も短く、内容も身近なものが多いので、手軽に気軽に読むことができます。長い時間が取れない人に適しているつくりです。

15章の睡眠は情報の整理するなど既知の話もありましたが、「変化盲」や記憶の仕組みの話は興味深かったです。アルコールは体レベルではストレス解消になっていない、は結構衝撃的でした。そんなことまで分かってしまうんですね。読み進めていくうちに、脳は凄いのか凄くないのか、よく分からなくなってきます。効率が良いということなんだろうな。それと、意思を決定する前から脳は動き始めている不思議な現象は知ってはいましたが、やはり面白いです。脳の解明に伴って、意識の謎も解き明かされるといいなあ。

ライターではなく専門家なので、掘り下げた内容を予想または期待していたのですが、これはこれで良い読み物だと感じました。新書よりも軽く読みやすいと思います。著者の文章は肩肘張ることなく楽観的なためか、読後感も良いですよ。


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[ 2012/03/15 22:48 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

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