2012年03月06日(火)

円環少女1 

円環少女 (角川スニーカー文庫)円環少女 (角川スニーカー文庫)
著者:長谷 敏司
出版:角川書店
発行:2005/08/31

評価〔C-〕 現代人と魔導師の戦い
キーワード:魔法、現代、ファンタジー

「貴方の魔法は再演大系。……六十年前、使い手が途絶えて、滅亡したはずの魔術」(本文より抜粋)


現世の地球に墜とされた少女・鴉木メイゼルは、刑として科されたのは敵の魔導師を100人倒すこと。過酷な試練をどう乗り越えていくのか、現代における魔法バトルです。

ファンタジーの重要な要素である魔法は、科学技術あふれる現代と対極のような世界ですが、秀逸な設定によって違和感なく両者を融合させています。その設定とは、異世界の魔導師からすると、神のいない地球は<地獄>で、人類は魔法を五感で観測・認識すると、それを消滅させてしまう能力を持つ<悪鬼>であるということです。SFっぽい理論ですが、こうすることによって無理なく魔法を取り入れ、かつ人類を単なる弱者にしない点が独特で面白いです。魔法もいくつかの大系に分けられ、得手不得手があって個性があります。

しかし、文章そのものがかなり分かりにくいです。修飾語や目的語の語順のせいで混乱しやすく、省略によって意味が不明瞭になることもあるので、かなり読みづらさを感じました。Amazonのある書評で、「描写力が無いのか?あるいは読解力が無いのか?で悩む」とありますが、まさにそのような状態です。何回か読み返すか、描写をもっと増やすしかないんじゃないのかな。

現役小学生魔導師・メイゼルを始めとする人物が数多く登場しますが、一人を掘り下げる前に次の話・次の人物へ移るのでなかなか感情移入ができず、それに上記の設定が分かりにくいために、中盤あたりで読むのが苦痛になりました。キャラもあまり好きにならなかったですし。話も後半は明確になり、盛り上がるバトルもありましたが、前半の気分を引きずって読んだのであまり面白く感じませんでした。粗筋は奇をてらったものではなく、真っ直ぐな展開だと思います。

魔法の理論は面白そうですし、魔法と人類の仕組みも素晴らしいのですが……うーん、なんか合わなくて残念です。



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[ 2012/03/06 23:03 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

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