2012年01月20日(金)

地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人 

地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人 (小学館101新書)地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人 (小学館101新書)
著者:アルモーメン・アブドーラ
出版:小学館
発行:2010/10/01

評価〔B〕 アラブ人の生の声
キーワード:アラブ、エジプト、イスラム教

アラブにおいては、特に私の生まれ育ったエジプトでは、人々の最大の娯楽はおしゃべりである。(第二章より抜粋)


ある異国で経験なのですが、色々なイメージに合った国や民族を話し合うということがありました。暴力的な国や民族を挙げなさいと言われて戸惑ったのですが、その国の某は中東地域(イスラムかも)の人と迷いなく答えたのが、いやに印象に残っています。日本においてもアラブから連想するのは、イスラム教がらみの紛争やテロなのが少なくないと思います。でも、テレビで見る衝撃的な映像以外は、あまり触れることのない世界です。実際のところはどうなのでしょうか? 本書はエジプト出身の著者がアラブを紹介します。

序盤は軽いコラムやエッセイのようで、少々内容が軽いかなーと思っていのですが、中盤から面白くなって興味深かったです。おしゃべりが娯楽であったり、他人からの頼みごとに弱いのは意外でした。もっとなんかこう、堅いイメージがあったので。情に弱いかと思いきや、肩書社会であったり仕事が結果重視であったりと、やはり西洋とは違う世界があって興味深いです。

知りたかったイスラム教についても触れていました。宗教がアラブ人の生活や社会に根付いていて、切っても切れない密接な関係になっていることが分かります。しかし、断食などの宗教の厳しさよりも、参加する楽しさが文面から伝わってきて、日本の祭りのようでこれも意外でした。その精神である「インシャーアッラー」は、価値観として面白いです。また、P169の『物事の本質が「宗教」という名のもとに隠されていることを考えてもらいたい』は、目から鱗が落ちました。

だいぶ違うアラブと日本ですが、著者は表現の形が違っていても源は同じと述べています。違って見えても価値観は変わらないという意見は、外国(日本)に長く住んだ経験があるからこそ。頭で分かっていてもなかなか言えない一言ですね。



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[ 2012/01/20 23:02 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

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