2011年12月10日(土)

ハサミ男 (講談社文庫) 

ハサミ男 (講談社文庫)ハサミ男 (講談社文庫)
著者:殊能 将之
出版:講談社
発行:2002/08/09

評価〔B+〕 騙されませんでしたが面白かったです。
キーワード:推理、現代、警察、

「きみは今回の事件が本物のハサミ男の犯行ではないと知っている、この世でたったふたりの人間のうちのひとりなんだよ。きみが探さなければ、誰が探すのかね。」(本文より抜粋)


連続殺人犯であるハサミ男は、次の犠牲者となる女子高校生を定め調査をしていました。殺害の機会をうかがっていたのですが、犠牲予定の少女がハサミ男の犯行を真似て殺されているのを発見してしまいます。偶然、遺体発見者となってしまったハサミ男。警察とハサミ男、2つの勢力が捜査を進めていく推理小説です。

他の方の書評を見て、この小説には何か仕掛けがあることは知っていました。そのせいかどうかは分かりませんが、大仕掛けには騙されませんでした。しかし、他人の書評や自分の経験を考慮するに、引っかかったほうがさらに楽しめると思います。引っかからなかったのは嬉しいのですが、引っかかった時の衝撃や爽快感のようなものも良いものだと気づきました。騙される面白さとでも言うのでしょうか。それと、医師の正体も早めに気がついてしまいました。珍しいことです。

意外な真犯人や推理の根拠となる伏線は良かったです。仕掛けの種明かしから真相、そして事件の結末までは面白かったです。頭が良く皮肉屋の医師の発言は、マスコミ批判といい推理といい興味深いですね。ハサミ男の公私のギャップが良いです。妙な現実感があって納得してしまいます。不満な点は、事件が起きるまでが長いのと、途中警察側のシーンが長く、やや退屈だったことです。うーん、長くしたいのは分かりますが、もう少し短くならなかったのでしょうか。

推理小説としては、先月読んだ「葉桜の季節に君を想うということ」より全体的に質が高いと思います。大仕掛けに騙されていたら、評価ももっと高くなっていたと思います。Sもありえたかもしれません。普段、推理小説を読まない人の感想が聞きたいですね。



ネタばれは続きにて↓


【ここからネタばれ】
あの誤認トリックに騙されなかったのは、慎重に読んでいたこともありますが、既に同じ仕掛けの本を読んだことがあったのが大きいです。やすやすと何度も引っかかりませんよ。

【ネタばれここまで】
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[ 2011/12/10 22:41 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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