2011年10月31日(月)

六百六十円の事情 

六百六十円の事情 (メディアワークス文庫)六百六十円の事情 (メディアワークス文庫)
著者:入間 人間
出版:アスキーメディアワークス
発行:2010/05/25

評価〔B〕 緩やかな流れの群像劇
キーワード:現代、掲示板、群像劇、青春、カツ丼

そしてどうして定職にも就かないで歌っているんですかというと、ヒーローになるために決まっていた。それがどう繋がるのか正直、自分にも分からない。(一章より抜粋)


とある掲示板の『カツ丼は作れますか?』という書き込みを発端とする、日常系青春群像劇です。ラノベを読んでいると見かける著者の名前、気になったので一冊読んでみることにしました。長い間、著者名を「いるまにんげん」だと思っていました。正しくは「いるまひとま」です。

若者が中心なので自然と恋愛や将来がテーマとなりますが、中には老人もいて、その視点はなかなか新鮮でした。それぞれ悩んでいたり停滞していたりパッとしなかったりする登場人物たちが、平凡で何でもない、しかし簡単には割り切れない問題をどうにかしていこうとするのが良かったです。現実味のあるストーリーなので、刺激的とは言えません。言い方が悪いかもしれませんが、深みがないというか、薄い感じです。もう少し惹きつけるような何かが欲しかったです。

一章で主人公になりたいと願う由岐の心情はよく分かり、非常に共感を覚えました。まあ、彼女とは性格は似てませんけど。また、四章の雅明は、思考の仕方が似ていてちょっと驚きました。こういうのって親近感がわきます。

表紙を見たときにかなりライトノベルっぽいなと思ったのですが、読んでみるとかなり一般向けでした。メディアワークス文庫で合っていると思います。少し前向きになれる読後感の良い本です。




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[ 2011/10/31 21:45 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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