2011年10月17日(月)

蜘蛛の糸・杜子春(新潮文庫) 

蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫)蜘蛛の糸・杜子春 (新潮文庫)
著者:芥川 龍之介
出版:新潮社
発行:1968/11

評価〔B〕 少年もの中心だけど侮れない
キーワード:文学、近代、短編集

「多分おれがいなくなると、いろいろな魔性が現れて、お前をたぶらかそうとするだろうが、たといどんなことが起ろうとも、決して声を出すのではないぞ。」(杜子春より抜粋)


文学賞に名前がつくほど著名な作家、芥川龍之介の短編集です。少年少女むけに書かれた作品を中心に、表題作の2編を含む10編が集めてあります。蜘蛛の糸は大まかには知っているけれど、芥川の他の小説はまともに読んだことないなと思ったのがきっかけで手に取りました。こういう時、短編集って便利です。気軽に読めるので。

芥川賞は純文学の賞なので、彼の作品もさぞかし小難しいのかもしれないと危惧してしたのですが、予想していたより読みやすく、すっと物語に入ることができました。蜘蛛の糸が数ページしかなくて驚きました。こんなに短かったっけ。それ以外も長くて20ページくらいなので、気負わなくても大丈夫です。

年少向けだけあって、童話のような話が多かったかな。倫理や道徳を諭すような。「杜子春」が心に響きました。これって巻末の解説によると、中国の伝記が元ネタだそうですね。知らなかった。他には、神秘的な力が出てくる「魔術」や、昔話のパロディである「猿蟹合戦」が好みです。あんな風なパロディを書く遊び心もあったとは意外でした。

僕が手に入れた本と表紙が違うのですが、きっと新しくなったのでしょう。これ平成3年で四十九刷ですし。古い作品ですが結構良かったです。僕と同じように芥川の入門書としてどうぞ。



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[ 2011/10/17 19:12 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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