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2011年10月14日(金)

万能鑑定士Qの事件簿 II 

万能鑑定士Qの事件簿 II (角川文庫)万能鑑定士Qの事件簿 II (角川文庫)
著者:松岡 圭祐
出版:角川書店(角川グループパブリッシング)
発行:2010/04/24

評価〔A〕 複線も結末も見事
キーワード:鑑定士、知識、雑学、

「本物と見分けがつかないどころか、機械のあらゆるチェックすら難なく通過する、完璧な仕上がりの偽一万円札が出まっている」(本文より抜粋)


1巻からの続きです。前の巻で少しだけ触れていたハイパーインフレの社会が、偽札偽造によって現実のものとなってしまいます。社会を大混乱に陥らせた偽札事件に、万能鑑定士・莉子が挑みます。

相変わらずの情報量の多さに感心してしまいます。一つの分野にとどまらないところが面白くです。また、紙幣の信用が落ちハイパーインフレとなった世の中を、現実味ある描写で上手く表現してあり舌を巻きます。莉子が航空券購入する場面は、ハイパーインフレの怖さがよく分かるシーンだと思います。実際に可能性のあることだから恐ろしいですね。

終盤、彼女の推理が語られますが、次々と明かされる真相にドキドキしてしまいました。本当に解決するのかこれと思っていただけに、感心し驚くばかりです。伏線の張り方が見事でした。計算されて書かれています。でも、それならなぜ2冊に分けたのでしょうか。出版社の意向でしょうか。それだけが残念です。

莉子は完全無欠の主人公ではなく、鑑定以外は間違えもするし失敗もするので、親しみやすく魅力的なヒロインだと思います。実際にいたら、何についてでもいいから話をしてみたいものです。物知りな人との会話は楽しい。

本書は幅広い知識と巧妙な伏線で2度楽しめます。どこかで目にしたように、確かに人が死なない面白い小説でした。秀作。



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[ 2011/10/14 20:30 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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