2011年08月19日(金)

Q.E.D.―証明終了27 

Q.E.D.証明終了(27) (月刊マガジンコミックス)Q.E.D.証明終了(27) (月刊マガジンコミックス)
著者:加藤 元浩
出版:講談社
発行:2007/07/17

評価〔B+〕 裁判員を疑似体験
キーワード:推理、謎解き

「被告人は有罪か?無罪か? 舞台を見ている生徒諸君も、一緒に考えてみてください」(本文より抜粋)


2009年から施行され、第一回目の公判が行われた時は大々的に報じられました。今ではマスコミもあまり採り上げなくなりましたが、まだまだ未知のものと感じている人が多いと思います。そんな裁判員制度を少し擬似体験できるのが、この巻の「立証責任」です。それと、ある火災事件の真相を追う「鏡像」の2つで構成されています。

裁判員制度の教育のため、燈馬と可奈の高校で実例をもとにした模擬裁判が行われます。検事と弁護人、証人の意見や証言を考慮し、被告人が有罪かどうかを判断するのですが、これがなかなか難しいです。どちらの言い分も本当のように聞こえるので判断に迷います。迷ってくると感情で決めてしまいそうになるのが怖いですね。この話の最大のポイントは、最後の燈馬の台詞だと思います。さすが燈馬君。

前半の「鏡像」は、鑑識に焦点を当てた話です。現場から事件の真相につながるものを見つけ出す仕事は、大変だと思います。以前テレビで見た、交通事故の現場に残された破片から車を割り出す作業には驚かされました。

「立証責任」は、裁判員を務めた経験のない方に読んでもらいたいです。裁判について大いに啓発されるでしょう。実写版QEDにも採用された理由がよく分かります。おすすめです。



ネタばれは続きにて↓

【ここからネタばれ】
被告人が被害者を知っている可能性は、早いうちに気づいていたのですが、まさかそういうことだったとはねぇ……。この漫画は真相を全部当てるのが至難です。

でも、なんと言っても検察の見落としと、燈馬の判決の理由が素晴らしいです。推理漫画を読みなれていると、真相ばかり、犯人ばかりが気になって、裁判をしていることを忘れてしまいがちです。陥りやすい盲点。裁判員は判決を下す、それ以上でもそれ以下でもないことが実感できました。良い漫画だー。

【ネタばれここまで】
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[ 2011/08/19 21:35 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

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