2011年08月07日(日)

オセロー (新潮文庫) 

オセロー (新潮文庫)オセロー (新潮文庫)
著者:シェイクスピア
出版:新潮社
発行:1973/06

評価〔B〕 仰々しさは薄れ、話は身近に
キーワード:戯曲、シェイクスピア、イギリス文学、四大悲劇、

邪推にはもともと毒がひそんでいる、そいつが始めは嫌な味はしない。しかし、ちょっとでも血の中に浸みこむと、たちまち硫黄の山のごとくに燃えあがるのだ。(第三幕より抜粋)


シェイクスピアの四大悲劇もこれで4つ目、最後の作品となりました。自分の地位に不満を持つオセローの旗手・イアーゴーは、周囲や地位が上の人々に対して悪巧みをします。要領が良く口の上手い彼に、将軍オセローをはじめ次々と騙されていくという家庭の悲劇です。この本は、文字の大きい改版が手に入らなかったのが残念でした。

他の3作品と違って、仰々しい台詞は少なめで、話の規模自体も小さめです。国を揺るがすものではなく、あくまでオセローやイアーゴーの周囲のみの話となっています。その代わり、小さくなったぶん身近に感じられ、より共感しやすい内容です。イアーゴーの奸計、オセローの不信などは現代の物語としても、十分理解されるものだと思います。うーん、それにしてもイアーゴーの口が回るのには関心してしまいます。主役であるはずのオセローがあまり喋らない分、存在感がありました。

他の3作品同様、巻末に解題と解説がついています。訳者が書いた解題は例によって専門的なので、文学的意義、芸術的意義に興味がある方は熟読すると良いと思います。僕はそれほどでもなかったので、それなりに。解説くらいがちょうど良いです。

今回で4大悲劇を読み終えました。なるほど、こんな感じなのかってのが素直な感想です。筋を追うだけなら、敬遠するほど難しいというほどでもありません。少し自信がついたので、今度は違う古典作品を読んでいこうかと思います。



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[ 2011/08/07 21:07 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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