2011年07月15日(金)

改訂新版 暗号の数理 

改訂新版 暗号の数理 (ブルーバックス)改訂新版 暗号の数理 (ブルーバックス)
著者:一松 信
出版:講談社
発行:2005/09/10

評価〔C〕 はっきり言って難解。
キーワード:暗号、数学、素因数分解、

鍵を公開したら暗号にならないではないか? まさにその点にこそ、この天才的な着想の秘密がある。(第4章より抜粋)


かつて暗号は軍隊やスパイのものでしたが、現代では情報セキュリティーにおいて必要不可欠となりました。経済活動やプライバシー保護のために使用される技術とは、いったいどのようなものなのか。暗号や秘密文書の仕組みや歴史から、もはや常識となった公開鍵暗号まで解説してくれます。本書は1980年の初版に加筆した改訂版です。

混同しやすい隠語との違いや、第二次大戦で使われたエニグマ暗号などの歴史が良かったです。いかに他者に読まれないように、いかに受信者に復号しやすいように暗号化するか、その試行錯誤が面白いです。また、6章の量子秘密通信はまるでSFのようで、本当にこのようなことが将来可能になるのかと驚きました。

一方、タイトルとなっている数理の部分ですが、ネットやICカードで広く利用されているRSA暗号について説明されているのですが、これがかなり難しかった……。初等整数論の基礎的な知識から始める、とありますが、数学が得意または好きでないと挫折します。法とする代数と体(たい)までは大丈夫でしたが、その後は理解があやしいです。いくら数理を扱っているとは言っても、ブルーバックスなのだから一般の読者が理解できなくては意味がないのでは、と思ってしまいました。数学ガールのように、もっと噛み砕いてくれれば良いのにねえ。

後半は、専門家には常識で一般の方には難解と、どっちつかずな内容なのが惜しいです。でも、それ以外の部分、暗号の種類や過去の実例は興味深いので、割り切って読むのも良いのではないでしょうか。



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[ 2011/07/15 21:45 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

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