2011年04月23日(土)

神栖麗奈は此処に散る 

神栖麗奈は此処に散る (電撃文庫)神栖麗奈は此処に散る (電撃文庫)
著者:御影 瑛路
出版:メディアワークス
発行:2006/01

評価〔B+〕 あの神栖麗奈のルーツが明らかに。
キーワード:サスペンス、ホラー、学園、

どちらにしても、私は目的のために邁進する。粉々に砕き散らすまで。粉々に砕け散るまで。(四章 神栖麗奈より抜粋)


女子高の前生徒会長であり、美しく完璧な存在であった神栖麗奈の過去が語られます。「神栖麗奈は此処にいる」の続編、下巻に相当する本です。「此処にいる」では正体は明かされたけれど、どうしてそうなったのかその原因となる出来事、ルーツまでは書かれていませんでした。本書ではその謎が明かされます。

目次で麗奈自身の章があると知って驚きました。曖昧でつかみどころのない人物である彼女の内面が明かされると考えると、他の章を読むのが少々もどかしかったです。最後の章で全てが繋がっていくのは、疑問だった発言の意味も分かってスッキリします。こういう入れ替わりで語られる一人称の利点は、同じ会話でもそれぞれ違ったことを考えているのが分かることだと思います。ズレが面白いというか。

それにしても相変わらず痛みを連想させる恐怖ではなく、不安や疎外感を刺激し心のもろいところをつくような怖さを感じます。この本を単体で読んでも楽しむことはできますが、やはり著者が言っているように前作から読むことをおすすめします。終わりが始まりとなるのが、この本の怖さのひとつでもあるので。





ネタばれは続きにて。



【ここからネタばれ】
「此処にいる」の感想では、麗奈に会ったことがないのに美人の彼女に会うのはおかしいと書きました。心理的な幻覚かと思っていたのですが、どうやら現象として独立しているらしいですね。だとしたら理想の美しさで現れるのも分かるかな。うーん、まだ、曖昧な感じもしますが、深く考えないでそういう設定だと割り切るのが良い楽しみ方かもしれません。


【ネタばれここまで】
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[ 2011/04/23 23:16 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

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