2011年04月12日(火)

人類進化の700万年 

人類進化の700万年 (講談社現代新書)人類進化の700万年 (講談社現代新書)
著者:三井 誠
出版:講談社
発行:2005/09/17

評価〔B〕 化石と遺伝子が語る人類の足跡
キーワード:人類学、進化、遺伝子、化石、

大空を飛ぶという能力でさえ、鳥だけでなく昆虫、哺乳類でもコウモリなどがそれぞれ獲得した。なのに、直立二足歩行は人類だけだ。不思議だ。(第1章より抜粋)


人類が類人猿から進化したことを常識として知っていても、いつどのように進化していったかをきちんと理解している人は少ないと思います。その人類の歩みを、他の動物から分岐したと推測される700万年前から、順を追って紹介しています。著者は研究者ではなく科学部記者。素人の目線で書かれ、それほど肩肘を張らずに読めます。

他の本で読んで知っていたこともありましたけれど、うまくまとまっているため知識が整理されて良かったです。もちろん知らなかったことも多く、頑丈型猿人やインドネシアの小型人類など絶滅した種の存在は、興味深く驚かされました。また、進化の代償として、モチが喉に詰まったり痛風にかかってしまう体になったのも、面白いです。

前半の人類史も良いですが、後半の化石の年代を調べる炭素14年代測定や、遺伝子から探る突然変異の歴史も興味深いです。ニホンザルから進化する際、色覚が復活する話は面白いと思うし、そんなことまで解明できるのかと驚きました。その反面、まだまだ分からないことも多いので、今後も新たな発見が期待されます。

最近の人類学の本を読んだことのある人には少し物足りなく感じると思いますが、まったく知識のない人には読みやすく、知的好奇心を刺激してくれる良い入門書となるでしょう。




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[ 2011/04/12 21:39 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

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