2010年12月16日(木)

書店繁盛記(ポプラ文庫) 

書店繁盛記 (ポプラ文庫)書店繁盛記 (ポプラ文庫)
著者:田口 久美子
出版:ポプラ社
発行:2010/04/05

評価〔B〕 本屋の裏側を紹介
キーワード:本屋、書店員、東京、ジュンク堂、リブロ、

変わったのはオンライン書店という販売形態だけではない、書店員の意識も、仕事自体も、さまざまに変化している。(はじめにより抜粋)


ジュンク堂新宿店の書店員による書店にまるわるあれこれのエッセイです。普段身近にある本屋さんですが、その裏側がどのようになっているのか知りません。そんな裏側をベテラン店員が赤裸々に綴っています。以前、某書店のアルバイトに申し込んで落ちた身としては、興味深い1冊。本書は、2006年に出版された本を2010年に文庫化したものです。

働いている人々の現場を知って欲しいと書かれているだけあって、普段店員が何をしているのか、どんなことで苦労しているのかが分かります。売るための「棚作り」や出版社・取次との関係は、業界ならではなので興味深いです。商品である本の配置も試行錯誤の結果であり、どの書店も似たような配置になるのは訳があったんですね。また、オンライン書店にも触れています。リアル売場の本の売上高上位3店は意外でした。なるほどねえ。

文中に出てくる本の補足説明が、著者のみならず出版社と出版日も書かれていて、実に書店員らしくて良いです。職業病なのか、マニアックなのか。第四章の「書店員になった理由」では、他の棚担当の同僚たちの意見もあってなかなか読み応えがあります。店員としての自負・こだわりが見えます。

職場の裏側について話しているせいか、少々愚痴っぽいところが残念というか気になりました。僕も愚痴っぽいので気持ちは分かりますが、不満よりも意欲を強く押し出してくれればもっと良かったのになあ。客注の件は、買う側としても売る側としても早く改善されると良いですね。

再販制度、オンライン書店、電子書籍と、書店の現場は刻一刻と変化しています。今後どうなるかは分かりませんが、リアル書店も好きな僕としては残っていて欲しいです。数年後に、また誰かが同じようなエッセイを書いてくれないかな。




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[ 2010/12/16 22:16 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

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