2010年10月22日(金)

サキ短編集 

サキ短編集 (新潮文庫)サキ短編集 (新潮文庫)
著者:サキ
出版社:新潮社
出版日:1958/02

評価〔B〕 オー・ヘンリの最大ライバル
キーワード:外国文学、近代、短編集

ユーモアとウィットの糖衣の下に、人の心を凍らせるような諷刺を隠した彼の作品は、ブラックユーモアと呼ぶにふさわしい。(裏表紙より抜粋)


欧米においてはO・ヘンリと並ぶ短編の名手として有名なサキ(本名ヘクター・ヒュー・マンロー)の短編集です。彼は19世紀後半から20世紀初めを生きた、ミャンマー生まれのスコットランド人で、ブラックユーモアが得意。ジョークと言えば、以前英語を教わった英国人教師が、いつもジョークばかり言っていたを思い出しました。あんな感じなのかな、と思いつつ読んでみることにしました。ちなみに、文字が大きくなって読みやすくなった改版です。

訳者が135編の短編から、日本のSFやホラーに影響を与えた「開いた窓」や「おせっかい」を含む代表的な21編が収録されています。読んでいて思ったことは、どこか読みにくい、です。僕の理解力が足りないのか、原文が修飾が多く分かりにくいのか、はたまた訳文が教科書的で読みにくいのか、物語がすんなり頭に入ってこないことがありました。昔の海外の小説は、皆、こんな感じなんでしょうか。

一言で今までの物語をひっくり返す手腕は、さすがだと感じました。落ちは皮肉や諷刺が効いていたり、不条理で冷酷だったりと痛烈です。結末が酷いなと思うこともある反面、現実はこんなもんだと思うこともあり、複雑な心境になります。明るく楽しくではなく、シニカルで読者を出し抜く一筋縄ではいかない類のユーモアです。印象的だったのは、「話上手」「七番目の若鶏」「休養」「家庭」かな。

これらの短編の影響を受けた日本の作品を先に読んでいるので、構成の新鮮さはあまりありませんでしたが、内容は独特でした。ハッピーエンドが好きな人には薦められませんが、捻ったユーモアが好きな人には合いそうです。




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[ 2010/10/22 21:24 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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