2010年10月14日(木)

感じない男 

感じない男 (ちくま新書)感じない男 (ちくま新書)
著者:森岡 正博
出版:筑摩書房
発行:2005/02/08

評価〔B+〕 勇気あるセクシュアリティ論
キーワード:性科学、男性、セクシュアリティ、

この章では、日頃から考えているひとつのテーマを考えてみたい。私はなぜミニスカートに欲情する(エッチな気分になる)のかという問題である。(第一章より抜粋)


上記の抜粋をどこにしようか迷ってしまったくらい、題名よりも刺激的で踏み込んだ内容です。生命学を研究している学者である著者が、一般論ではなく自分の体験に基づき、自分のこととして男の性に関する考えを書いています。

「男性は不感症である」という意見を論じ、その心の構造を考察しているのですが、著者の性的嗜好や性の体験から始めるので、なんというか強烈です。他の本のように「男とは」ではなく、「私は」で論じているので、かなり生々しい……。自分の性についての感じ方・考え方(セクシャリティ)として、ミニスカート、学校制服、ロリコンを取り上げています。また、射精の快感や射精後の心情にも触れています。ネットで見かけるような、自虐的で笑いをとるような告白とは違って、なぜそういう気分になるのかと冷静に述べていくところは、なんか凄い。上手く表現できませんけど。

大変興味深いのですが、著者の仮説に全面的には賛同しません。精神分析や解釈は面白いけれど、本当にそうかなあと思うところもありました。あくまで彼にとっての真実なので、どれくらい賛同者がいるのか正直分かりません。腑に落ちない人にとっては、エッセイと捉えるかもしれません。ただ、これが性科学の新しい視点となり、男性の性についての議論が活性になったり、各々の性行動の変化へと繋がる可能性はあるかも、と感じました。

セクシャリティ論なんて書いてあると難しそうですが、思ったよりも読みやすかったです。読んだ後に、自分のセクシャリティについて考えてみてはいかがでしょうか。この本、当初女性読者を想定して書かれたみたいですが、女性はどんな感想を持つんでしょうね。性別に関係なく興味深いと思いますよ。



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[ 2010/10/14 22:38 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

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