2010年08月17日(火)

殺戮ゲームの館〈下〉 

殺戮ゲームの館〈下〉 (メディアワークス文庫)殺戮ゲームの館〈下〉 (メディアワークス文庫)
著者:土橋 真二郎
出版:アスキーメディアワークス
発行:2010/03

評価〔B+〕 徐々に少なくなっていくのが怖い
キーワード:ホラー、サスペンス、人狼、ミステリー風、現代

「この中で誰かが嘘をついています。自分が魔物であることを隠しているのです。」(5、四日目より抜粋)


密室サスペンスホラーの下巻です。某オカルトサークル関係者の11名の男女が巻き込まれてしまった不可解な事件。この巻ではその4日目から最終日・ゲーム終了まで記されています。

残された村人の一人が、魔物を退治すべくある方法を考え出します。井戸と説明された椅子を使った非情な策なのですが、魔物が夜に村人を襲うよりもこれのほうが恐怖感を煽ります。そしてゲームの核心をついているのではないでしょうか。これが「汝は人狼なりや?」に酷似していると言われる理由の1つだと思うのですが、このゲームは人狼とは少しずつルールが違っている点が上手いです。まったく同じだと、ネットのログを見るのと変わらなくなってしまいますしね。どのような策かは読んでのお楽しみです。

最終日の前日と最終日は人数も相当減っているため、議論にかなり緊迫感があり、また一人称で書かれているためか臨場感もあり、途中からずっと落ち着かない気分で読み続けました。追いつめられた人たちの描写が上手いと感じました。そして問題の魔物は誰なのか?ですが、あまり意外性はなかったかな。読者メーターでも書かれていましたが、インパクトにかける感じです。そこが残念と言えば残念です。でも、結末は納得いくものだったので良かったです。

【ここからネタばれ】
村の裏切り者の存在ですが、福永が絵の秘密に気がつかなければ読者も分からないのですから、なんかフェアじゃないような気がするのですが……うーん、けれど伏線はあったから上手く騙されたのかな?
【ネタばれここまで】

魔物をあてるミステリーではなくサスペンスとして読むのが、上手な楽しみ方かと存じます。推理小説ではないと思うので。怖いけれど、流血したりそういう直接的な暴力シーンはないので、痛いのは嫌だけどスリルを味わってみたい方にお勧めしておきます。



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[ 2010/08/17 21:18 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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