2010年06月17日(木)

読書について 他二篇 

読書について 他二篇 (岩波文庫)読書について 他二篇 (岩波文庫)
著者:ショウペンハウエル
出版:岩波書店
発行:1983/01

評価〔A-〕 自分で考えるのが大切です
キーワード:読書、古典、哲学、ショウペンハウエル

読書は言ってみれば自分の頭ではなく、他人の頭で考えることである。(「思索」より抜粋)


ドイツの哲学者ショウペンハウエルが書いた、主に読書についての本です。このブログでは初の岩波文庫です。……いや、岩波文庫の本をまともに読むのは人生で初かも。なぜかお堅い本が読みたくなりました。この本、ネットでの評判も良かったし。表題作の「読書について」、そして「思索」「著作と文体」の3篇が収録されています。

主題である「読書について」と「思索」は短く、大半は「著者と文体」が占めます。前者2つは読み手、後者は著作者を対象としているように感じたので、読む順序は「読書」「思索」「著者と文体」が良かったかもしれません。

内容は、非多読のススメです。最近は、本は読めば読むほど良いという傾向が見られますが、それとは逆で、悪書はよまずに済ませることが重要だと論じています。人生に悪書を読んでいる暇はない、と。また、読書は他人に考えてもらうことでもあり、読書よりも思索が大切で意義のあることだと説いています。後者は、以前からそのようなことを感じていたので、すんなり受け入れられます。前者は、どの本にも何かしら得るものがあるのではと思っていたので、多少の反感はありますが、確かにそういう意見もあると思います。

全体的に断定的で攻撃的、社会に対する怒りに満ちた文章です。そのため主張は分かりやすいのですが、極端だと思う意見もあり、全面的に賛成という訳ではありません。また、「著者と文体」の後半は、ドイツ語の乱れに重点が置かれていて、読書から離れてしまっているのが残念でした。

ネットでの書評ほど絶賛はしませんが、現代日本でも通用することも多く、ためになると思います。期待していたほどではなかったので、BにしようかAしようかと迷ったのですが、今後もときどき読み返すことになりそうなので、A-ということで。



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[ 2010/06/17 21:20 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

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