2010年04月25日(日)

「空気」と「世間」  

「空気」と「世間」 (講談社現代新書)「空気」と「世間」 (講談社現代新書)
著者:鴻上尚史
出版:講談社
発行:2009/07/17

評価〔A-〕 心の拠りどころの変遷とでも言うのかな
キーワード:空気、世間、社会、セーフティネット

あなたが「世間」や「空気」をうっとうしいと思い、息が詰まるようだと感じ、時には、恐ろしいとさえ思うのなら、その重苦しさを取り払う方法は、ここにあります。(はじめにより抜粋)


「空気を読む」という言葉を良く耳にしますが、ではその空気とは一体何なのかを解き明かす本です。ただ単に会話術を書いたものではなく、集団における無言の圧力のようなものそれ自体の正体にせまります。空気はともかく、世間が嫌いな僕は、とても興味をひかれました。

「空気」は「世間」が流動化したものと仮説を立て、まずはかつて強大な力を持っていた世間について考えます。次に空気を、そして世間のない世界にできた社会と対比しながら分析していきます。世間の5つのルールは、言葉にできなかったもやもやを明確にし、なるほどと唸ってしまいました。

全てが著者独自の考察ではなく、阿部謹也や山本七平の研究から引用しているところが多数あります。先人の意見をふまえた上で分かりやすく持論を説明しています。セーフティネットとしての世間の崩壊から個人と社会の繋がりまで書かれているのは、とても興味深くて良かったです。それにしても世間原理主義者とはなかなかスゴイ表現です。

始めはテレビの例え話だったので、なんか嫌だなあと思いながら読み始めたのですが、読み易い文章のおかげか徐々にのめり込んでいきました。引用元の本も少し難しそうですが、後で読んでみたいです。




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[ 2010/04/25 19:03 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

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