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2020年02月01日(土)

あなたの罪を数えましょう 



著者:菅原 和也
発売日: 2018/12/20

評価〔B+〕 どの真相も怖いです。
キーワード:推理、廃工場、

「俺たちはあるボランティアの場で出会いました」(本文より抜粋)


探偵が依頼人とともに廃工場を訪れる現在編と、6人の男女が閉じ込められた過去編が同時進行するミステリーです。

誰かの思惑により次々と害意にさらされていくのはホラーのようです。犯人の意図により残酷な場面が多々ありますので、痛いのや気分が悪くなりそうな描写が苦手な方にはお勧めしません。お気をつけください。一方、現在編では過去編との繋がりをにおわせるところがあり、過去に起きた出来事をうまく推理できるかが鍵となっていきます。

探偵も戸惑ったある出来事のせいか推理ものとしてはあまり面白くはありませんでしたが、読み返すうちに題材の深さが分かってきて面白かったので、どうも評価が難しい推理小説でした。推理を楽しむより物語を楽しむタイプの本なのかもしれません。



↓ネタばれは続きに書きます。


【ここからネタばれ】

緑郎が一か月もの間生き延びられた理由は、なんだかすっきりしません。検証することはできないし、可能性があれば合理的で問題ないとする考え方もありますけど、本当にできるのだろうか?と疑ってしまいます。犬たちを格闘の末ナイフで殺して食べた、のほうがまだ説得力があります。

本文では少ししか書きませんでしたが、依存症を扱っているのが社会的で良いです。精神疾患による犯罪や問題行動で本人に自覚がない場合がある、もしくは自制できないのが特徴的、であっているのかな? 否認の病は分かりやすい表現で、他の病気とは違う治療の難しさを示していて色々考えてしまいました。

過去編で語り手の名前が出てこないのは絶対叙述トリックだと思っていました。過去のロクロウはあだ名で本当は三浦だった、語り手は死んだ緑郎ではないかと予想していたのですが、全然違っていました。単に三浦が過去に工場にいたことを明かさなかっただけだったようです。


【ネタばれここまで】

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[ 2020/02/01 21:14 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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