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2017年12月28日(木)

万葉集 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) 



編集:角川書店
発売日: 2001/11/1

評価〔B-〕 結構変化に富んでいます。
キーワード:古典、詩歌、奈良時代、

川の上の つらつら椿 つらつらに 見れども飽かず 巨瀬の春野は(本文より抜粋)


日本最古の歌集、万葉集の入門書です。全二十巻、4500余首ある中から選び抜いた約140首を紹介しています。古今和歌集など他の歌集と違い、素朴で率直な力強い歌が特徴です。

自然の美しさや故郷への想いを綴ったものが多いと思っていたのですが、恋愛や夫婦愛、死者を悼むものなど変化に富んでいます。中でも恋愛はもっと時代が下ってから流行したと思っていたので、ちょっと驚きました。隣町でも移動するのには苦労したであろう時代だからこそ、人への思いがよりいっそう高まり歌にしたくなるのもかもしれません。

専門用語も出てきますが、コラムで簡単に説明がありますので心配ありません。枕詞はもちろん、相聞、挽歌、序詞などひととおり解説があります。昔、学校で習った記憶がありますが、あまり覚えていないのでこうしたコラムはありがたいです。

聞いたことのある歌や印象に残った歌を引用してみます。

田子の浦ゆ うち出でて見れば 真白にぞ 富士の高嶺に 雪は降りける


憶良らは 今はまからむ 子泣くらむ それその母も 我を待つらむぞ


賢しみと 物言うよりは 酒飲みて 酔ひ泣きするし まさりたるらし


世間を 何にたとえむ 朝開き 漕ぎ去にし船の 跡なきごとし


防人に 行くは誰が背と 問う人を 見るが羨しさ 物思いもせず



「世間は~」は僧が詠んだ哲学的な歌ですが、いつの世もあまり変わらないなと本当に思います。毎度のことですが、古典を読むと人間は千年くらいでは本質的に変わらないなと思うばかりです。昔の人に親近感を覚えます。

解説は分かりやすいのですが、読んでみて詩歌を楽しむ能力が低いことを実感しました。年を取り素養を身につければ違ってくるのかもしれませんね。



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[ 2017/12/28 21:28 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

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