2017年07月06日(木)

信頼学の教室 



著者:中谷内 一也
発売日: 2015/12/17

評価〔A-〕 程良くくだけた会話で読みやすいです。
キーワード:信頼、心理学、現代、

ナカヤチ「さて、ここで問題です。なぜ、信頼が高いという、良い話はあまりないのでしょうか?」(2日目より抜粋)


最近は、組織や有名人の謝罪会見は珍しくありませんが、同じような失敗で誤っているのに、なぜか違う印象を受けることがあります。信頼できそうと思うこともあれば、どうもまた同じことを繰り返しそうだと感じることもあり、うまく言葉にできません。何が違うのでしょうか。本書では、信頼や信用の仕組みを丁寧に解説していきます。

通常の説明文とは異なり、若手メーカー社員のシンジ君が、心理学が専門のナカヤチ先生の個人講義を受ける形で、説明しています。冗談を交えて進むので、硬い文章が苦手な人でも比較的読みやすいです。くだけた雰囲気ではありますけど、内容はしっかりしたもので、社会調査のアンケート方法も詳しく丁寧に書かれています。また、各章の最後にまとめがあり、あとで読み返す際に便利です。

対象の信頼度によって、何が一番影響力があるのか変わってくるのが面白いです。信頼を既に得ている人の方法を、信頼されていない人が真似ても、同じ効果が得られないのは分かる気がします。賛否が分かれる行動では、公正さが重要視される点も興味深かったです。また、信頼とは逆の裏切りも一緒に議論されています。最終的な行動が同じ場合でも、自発的か受動的かによって、相手の印象が大きく変わるのは覚えておいたほうが良さそうです。

具体例が東日本大震災に少々偏っているのが気になりますが、それ以外は分かりやすく、勉強になりました。こうした読みやすくためになる新書が増えると嬉しいですね。




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[ 2017/07/06 20:29 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

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