| 著者:土橋 真二郎 発売日: 2010/10/23
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評価〔B+〕 まだまだ序盤なので何とも。キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、
そこから本格的なゲームが開幕するのだ。今までの出来事はまるでプロローグに思えるほど、ゲームは残酷なものとなる。(7 投票連鎖より抜粋)
過酷で理不尽なゲームは続きます。
主人公たちの心境や関係の変化は理解できますし、篠原とレイの秘密もちょっと意外で驚きました。少しずつ明らかになる隠されたルールや某が思いついたゲームの恐ろしい最終形態も良かったです。よく考えたら誰か他の生徒がもっと早く思いついてもおかしくない方法ですよね。著者が見せたかったものがようやく見えてきました。上巻を読んだ時は人数が多すぎるのではと思っていましたけど、ここにきて人の多さに意味が出てきました。
上巻同様、少々冗長さは残っています。主要人物以外の主体性のなさ、よく言えば大人しい言動は多少の違和感があります。もう少し混乱がありそうなものだけど、実際に危機に直面したらあのような反応になるのかもしれません。判断できないなあ。
下巻は事態が大きく動くでしょう。どのような結末となるのか。
| 著者:土橋 真二郎 発売日: 2010/9/25
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評価〔B-〕 まだまだ序盤なので何とも。キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、
『ただし、生き残る方法もあります。それは生贄を捧げることです』(本文より抜粋)
卒業を間近に控えた高校生たちが突如強制的に理不尽なゲームに参加させられる一種のデスゲームものです。
主人公たちが行っている恐怖のゲームは、ゲーム理論をベースに作られたものです。どの選択肢を取るべきか、どう行動すべきか、各登場人物たちは恐怖に怯えながら決断しなけばなりません。絶体絶命の危機では人の本性が表れるなんていう言葉を聞いたことがありますが、本書では様々な生徒たちが様々な本性を見せつつあります。
恐怖に震える場面が繰り返され冗長な部分もあります。まだ物語は予想の範囲内をうろうろしているので少々退屈ですが、本格的に動き出すのは次の巻以降でしょう。
突飛な状況下で心理的な葛藤を描写するのが得意な著者なので、最後までしっかりまとめてくれるのを期待しています。