FC2ブログ







2019年03月30日(土)

生贄のジレンマ〈下〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/12/25

評価〔C-〕 唐突な展開がどうも・・・・・・。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

――これはコミュニケーションなのだ。自分だけの行動では意味がないのだ。(本文より抜粋)


中巻の終盤の出来事によってゲームは大きく動き出しましたが、それでも予想よりは静かな展開でした。個人ではなく集団の思惑が鍵を握ると思っていただけに意外です。

気になったのはそこではなく、北校舎での出来事です。理不尽なゲームに巻き込まれるのはそういうものだと分かります。その中でしっかりと物語が繋がっていけばよいのですが、どうも唐突な展開に感じられ違和感が残りました。重要な共通項があるのは理解できますが、著者が書きたい場面だけ書いたような印象がありました。5階でのあの勝負も。

一つの場面でのやり取りや心理描写は興味深いし、考えさせられるところもあったのは良かったです。読者をハラハラさせる点は秀でていると思います。しかし、生徒の数を活かしきれていないところや、結末がはっきりせずぼんやりしているのは残念でした。



スポンサーサイト
[ 2019/03/30 20:44 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月30日(土)

風ヶ丘五十円玉祭りの謎 



著者:青崎 有吾
発売日: 2017/7/20

評価〔B+〕 登場人物たちの個性が出ています。
キーワード:推理、学園、連作短編集、文庫化

「・・・それが他のよくわからないとは別の意味でよくわからん話でさ。向坂と裏染に相談したんだよ」(天使たちの残暑見舞いより抜粋)


裏染天馬シリーズ初の連作短編集です。学食や部活と日常に現れた謎を解き明かしていきます。全五編。

オタク趣味の探偵なので少々ライトノベルのような雰囲気がありましたが、本書では各章に扉絵がありますのでよりラノベ感が出ています。しかし、肝心の推理のほうは長編と同じように切れの良い推理が楽しめますのでご安心を。気に入ったのは「天使たちの残暑見舞い」です。謎あり笑いありで意外性ありで面白いです。

5つの短編は3つの長編と並行した物語なので、できれば長編を先に読んだほうがいいのかも。読まなくても楽しめるとは思いますけど、知っている人物が多いほうが読みやすいかな。

また、長編ではなかなか焦点が当たらない登場人物たちの詳細も描かれていて、このシリーズをさらに楽しめるようになっています。長編より気軽に楽しめるので、このシリーズを読み続けている人には特におすすめです。


[ 2019/03/30 20:43 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月24日(日)

生贄のジレンマ〈中〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/10/23

評価〔B+〕 まだまだ序盤なので何とも。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

そこから本格的なゲームが開幕するのだ。今までの出来事はまるでプロローグに思えるほど、ゲームは残酷なものとなる。(7 投票連鎖より抜粋)


過酷で理不尽なゲームは続きます。

主人公たちの心境や関係の変化は理解できますし、篠原とレイの秘密もちょっと意外で驚きました。少しずつ明らかになる隠されたルールや某が思いついたゲームの恐ろしい最終形態も良かったです。よく考えたら誰か他の生徒がもっと早く思いついてもおかしくない方法ですよね。著者が見せたかったものがようやく見えてきました。上巻を読んだ時は人数が多すぎるのではと思っていましたけど、ここにきて人の多さに意味が出てきました。

上巻同様、少々冗長さは残っています。主要人物以外の主体性のなさ、よく言えば大人しい言動は多少の違和感があります。もう少し混乱がありそうなものだけど、実際に危機に直面したらあのような反応になるのかもしれません。判断できないなあ。

下巻は事態が大きく動くでしょう。どのような結末となるのか。



[ 2019/03/24 10:53 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月24日(日)

生贄のジレンマ〈上〉 



著者:土橋 真二郎
発売日: 2010/9/25

評価〔B-〕 まだまだ序盤なので何とも。
キーワード:ホラー、囚人のジレンマ、学園、

『ただし、生き残る方法もあります。それは生贄を捧げることです』(本文より抜粋)


卒業を間近に控えた高校生たちが突如強制的に理不尽なゲームに参加させられる一種のデスゲームものです。

主人公たちが行っている恐怖のゲームは、ゲーム理論をベースに作られたものです。どの選択肢を取るべきか、どう行動すべきか、各登場人物たちは恐怖に怯えながら決断しなけばなりません。絶体絶命の危機では人の本性が表れるなんていう言葉を聞いたことがありますが、本書では様々な生徒たちが様々な本性を見せつつあります。

恐怖に震える場面が繰り返され冗長な部分もあります。まだ物語は予想の範囲内をうろうろしているので少々退屈ですが、本格的に動き出すのは次の巻以降でしょう。


突飛な状況下で心理的な葛藤を描写するのが得意な著者なので、最後までしっかりまとめてくれるのを期待しています。


[ 2019/03/24 10:52 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2019年03月16日(土)

はっぴぃヱンド。 4 



著者:有田イマリ
発売日: 2018/9/21

評価〔B〕 賭けの行方。
キーワード:田舎、日常系、ホラー、サスペンス、

「もうすぐ・・・私が全部終わらせるから」(本文より抜粋)


あの人物との賭けに勝つため、茜が奮闘します。

序盤12話の茜の答えは私も勘でそうじゃないかなと思っていた答えと同じで、なんだかちょっと嬉しかったです。結構あの結論に達した人はいるんじゃないのかな。

また同じ12話で某が「別の・・・」と言っていたのもかなり気になります。茜にも読者にも明かされていない何かが確実にあり、それを知らない限り答えに行く着くのは難しいと思います。

前も書きましたけど読者が推理できるようになっているのでしょうか? それともその点はあまり重要ではないのかな。次で最終巻ですが果たして説得力のある終わり方になるのか。納得できる結末であって欲しいです。



[ 2019/03/16 18:41 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年03月16日(土)

はっぴぃヱンド。 3 



著者:有田イマリ
発売日: 2018/4/21

評価〔B+〕 一歩進んだけど。
キーワード:田舎、日常系、ホラー、サスペンス、

あぁそうか―――やっと繋がった(本文より抜粋)


いくつかのヒントを見つけ、真相解明に全力を尽くす茜。仮説を立ててついにある真実にたどり着きますが、これは予想していませんでした。驚きです。いやー、まあしかしこれならば納得できる、かな。

真実を知り大きく前進しましたが、新たなる謎も出現しました。明確な目標ができ、なんだかホラーからミステリーっぽくなってきた気がします。やはり訳が分からない状況のほうがずっと怖いということですね。

最後のページで早くも・・・・・・となっていますけど、うーん、まだ何か謎が残されていそう。


[ 2019/03/16 18:40 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年03月09日(土)

死人の声をきくがよい 12 〔完〕 



著者:ひよどり祥子
発売日: 2019/2/20

評価〔B-〕 それなりの形にはなったけれど。
キーワード:ホラー、霊感、オカルト、

「自分の身に何か起こる前に、ちゃんと決断しなきゃと思ってる」(本文より抜粋)


まさかの最終巻です。11巻ではまだ終わる雰囲気ではなかったので、唐突で驚きました。

急ではありますが登場人物たちにそれぞれの結末が用意されています。以前から用意されていたようにみえる幕切れもあれば、なんだか雑にみえる決着のつけ方だなあと感じるものあり、著者にとって不本意な完結だったのではと勘ぐってしまいます。せめてもう1冊あればもっと綺麗に、まとまって終わったのではないでしょうか。ただ、一番肝心なあの人物の結末だけはしっかりしていたので、その点は良かったです。

もうこれ以上彼と彼女の物語を読むことができないのは残念ではありますが、今まで楽しませてもらいました。次回作を期待しています。




[ 2019/03/09 21:37 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2019年03月09日(土)

恐怖の構造 



著者:
発売日:

評価〔C〕 一個人の考察です。
キーワード:恐怖、ホラー映画、ホラー小説、

我々が恐れている感情の多くは「恐怖」ではなく「不安」なのではないか。(本文より抜粋)


題名は心理学のそれですが、内容はホラー小説化が恐怖について語るエッセイです。

新書のように体系立てて書かれていないので話がやや散文的ではありますが、恐怖という感情を仕事にしている方が恐怖についてどう思っているのか知ることができます。説得力があると感じたのは恐怖と不安の違いです。対象がはっきりしている恐怖と、漠然とした感情の不安の違いを上手く説明していて興味深かったです。他には創作のジャンルとしてのホラーの定義も、なかなか新鮮で面白いです。

ただし、これらの意見は著者の個人的な体験をもとに書かれているので、客観的な裏付けがあるわけではありません。あくまで一個人の価値観です。何か根拠となる実験や調査結果があればぐっと説得力が増すのですが・・・・・・。

最後の章で精神科医の方と恐怖をテーマに対談をしています。途中で精神科医の方が、平山さん(著者)が怖いものではなく平山さんが怖いって話じゃないのと言っていて、私が思っていたことを代弁してくれたかのようで印象的でした。やはり小説家って感性が少し違うのかなって思ってしまう対談ですので、著者のファンの方は読んでみることをおすすめします。



[ 2019/03/09 21:36 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

2019年03月09日(土)

2019年2月の読書メモ 

閻魔堂沙羅の推理奇譚 負け犬たちの密室〔A-〕
はっぴぃヱンド。 1〔A-〕
はっぴぃヱンド。 2〔B+〕
三日間の幸福〔B+〕
桐谷さん ちょっそれ食うんすか!? 6〔B〕


以上、5冊でした。少ないです。漫画と小説しか読んでいないのに5冊。時間が取れないだろうなと思っていたのですが、予想以上にほかの事に時間を取られてしまって不満足な読書生活でした。

3月はとりあえず5冊よりは多く読もうと強く決意しました。あまり本を広げていないので、もう少しじっくり読む時間を作り出さないと。
[ 2019/03/09 21:32 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)