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2017年06月24日(土)

Q.E.D.証明終了 44 



著者:加藤 元浩
発売日: 2013/2/15

評価〔B+〕 描き下ろしが良い。
キーワード:推理、謎解き

「この問題は“問いかけ”ではなく“メッセージ”のような気がしたんです」(本文より抜粋)


いつもどおり1冊に2話収録ですが、後半の「Question !」は描き下ろしです。この「Question !」がなかなか面白かったです。

燈馬たちと家庭裁判所で調停を行っていた人たちに、差出人不明の宿泊招待状と奇妙な問題が届きます。皆、訳の分からないまま人里離れた別荘に集まり、謎解きを始めることになります。殺人事件のような派手さはありませんが、数学ネタ、今回はフェルマーの定理を絡めていて本シリーズらしさが出ています。ちりばめられた一つひとつの謎は難問ではありませんが、同時進行する別の問題を解くための鍵になっているのが巧みです。トリックや謎よりも、テーマの良さが光った物語でした。

こうした解決して終わりでなく、読後感が良く余韻に浸たれるエピソードがあるのがいいところ。あまり強調せず、説教臭くないのも好感が持てます。この点で言えば、前半の「チューバと墓」も悪くなかったのかもしれませんね。



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[ 2017/06/24 10:55 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2017年06月24日(土)

イシュタム・コード 



著者:川口 祐海
発売日: 2012/10/3

評価〔C〕 終盤をじっくりやって欲しかったです。
キーワード:回顧録、SF、哲学、現代

どういうことなのか、見当がつかなかった。お母さんが戻るなり、オレはこのことを報告した。(03より抜粋)


ひっそりと起きる不気味な社会の変化を、主人公が過去を思い出しながら自分の成長とともに書く、という形式のファンタジック・ミステリー。裏表紙にはファンタジック・ミステリーとありますが、私はサスペンス風SFと解釈しました。

生物学や心理学、哲学とちょこちょこ興味深い会話がされて好みなのですが、本筋が進むのが遅く、ようやく核心に触れたかと思ったら、あっという間に幕が閉じてしまったので物足りなかったです。色々なものをちりばめて、面白くしようとしたのかもしれませんが、どうも散漫に感じられました。

確かにSFなのですが、成長物語や青春もののような感じがします。主人公と友人知人たちの日常の描写のほうが、本筋より多かったので。本筋をじっくり見せてくれれば、読後の印象が違っていたと思うんだけどなぁ。




[ 2017/06/24 10:48 ] 小説 | TB(0) | CM(0)