2016年11月26日(土)

俺の棒銀と女王の穴熊 6 



著者:アライコウ
出版社:アライクリエイト事務所
出版日:2016/8/10

評価〔B〕 そろそろ終わりが見えてきた?
キーワード:将棋、高校、部活、

そう、棒銀こそが自分の将棋の原点ではなかったか。(本文より抜粋)


来是たちは進級し、彩分学園将棋部は増々活発になっていきます。

ほとんどゼロから将棋を始めた来是が、とうとうここまで強くなったかと感慨深いです。それにつれて戦法の紹介が減っていくのは寂しいですが、まぁ仕方がないのかもしれませんね。強い人の棋譜をあげて、一手一手解説するとライトノベルではなくなってしまいますし。

3人とも成長したところで、長らく停滞していた恋愛問題が再浮上します。まだしばらく決着はつかなそうだなと思っていたのですが、そろそろこの三角関係にも決着がつきそうな気配がしてきました。もう結果が見えている気もしますが・・・・・・読者も登場人物たちも納得のいく結末だと良いですね。

将棋よりも恋愛のほうが主になりつつあります。もう少し将棋が見たいので、少々残念かな。次の巻で最終巻となるのか、来是と紗津姫の勝負はいつどのように行われるのか注目です。



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[ 2016/11/26 21:12 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2016年11月26日(土)

葬式は、要らない 



著者:島田 裕巳
発売日: 2010/1/28

評価〔A-〕 見栄と世間体と贅沢。
キーワード:葬式、仏教、戒名、家族葬、直葬、

どうせ授かるなら平凡なものではなく院号のついた立派なものが欲しい。本人もそれを望むが、喪主となった遺族も世間に対する見栄から立派な戒名を望む。都会における院号のインフレ化の背景には、そうした都会人の欲望がからんでいる。(第6章より抜粋)


家族葬という言葉を数年前に初めて見ました。その時に、家族だけで行われる質素な葬式だと知ったのですが、あまり気にしていませんでした。しかし、それから目にしたり耳にしたりする機会が増え、今ではすっかり社会に定着しつつあります。この家族葬をはじめ、葬式のあり方がどんどん変化しているのを実感しています。高すぎる費用もよく話題にあがります。どうしてこんなにかかるのか、そもそも葬式と戒名とはどのようなものなのか。根本的なところから、日本の葬式のあり方について述べています。

あまり知られていない葬式仏教の成り立ちや戒名の意味、戦後の家族のあり方と葬式の変化が分かりやすく書かれています。最新の葬式にも触れていて、樹木葬なるものは初めて知りましたし、宇宙葬が普通の葬式よりずっと安いのには驚きました。また、戒名は見栄や名誉が強く関係していると指摘している点は、同意します。そうした例を見たことがありますので。現代社会が葬式無用論に近づいているという見解が印象に残りました。

過激な題名ですが、批判や否定だけしているわけではありません。「法的には葬式をあげなくても良い」「本来仏教には戒名という慣習はない」「家を単位とした葬式は現代と合っていない」と説明していますが、上層階級でしかなれなかった檀家になれる贅沢という葬式仏教の良い点もきちんと説明しています。寺の経済事情と戒名料の話も興味深かったです。

出版された当時に読もうと思っていて読まなかった本ですが、数年遅れたとはいえ読んで良かったです。楽しい話題ではありませんが、葬式について家族と話す機会をもうけるのが良さそうですね。本書のすぐ後に、反論するかのように 「葬式は必要!」という題名の新書が出ています。そちらも興味がありますので、近いうちに読むつもりです。



[ 2016/11/26 21:06 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2016年11月19日(土)

ギリギリアウト 4 



著者:ソウマトウ
発売日: 2016/8/26

評価〔B+〕 アウトが多すぎませんかね・・・・・・。
キーワード:尿意、トイレ、ギャグ、学園、恋愛、ラブコメ、

「私のようなおもらしの犠牲者は増やしたくない」(本文より抜粋)


表紙を見ると予想がつきますが、新しい登場人物が現れます。最初はハナとソラの二人だけのやり取りだけでしたが、徐々に人が増え、笑いや恋愛に幅が出てきて読者を飽きさせません。

今回はソラの出番は少なめです。代わりにクラスメイトたちにスポットが当たり、ハナの交友関係にも変化が出てきます。色々問題が起きて、それを乗り越え良い雰囲気になるのですが、そこはこの漫画、しっかり笑わせてくれます。本書では、ハナは諦めが良くなっている気がします。羞恥心がなくなってきている? どちらにしても問題だ・・・・・・。

終盤、ある人物が重大発言をします。次の巻で物語が大きく動くかもしれません。展開としては笑うところではないのですが、あの演出は、いや、あの人らしくて良かったと思います。



[ 2016/11/19 21:28 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2016年11月19日(土)

世論調査とは何だろうか 



著者:岩本 裕
発売日: 2015/5/21

評価〔B〕 調査するほうも苦労します。
キーワード:世論調査、統計、選挙、RDD調査、アンケート

世論調査は世論操作ではありません。そう思われかねないような質問は厳に避けるべきなのです。(本文より抜粋)


テレビや新聞でしばしば世論調査の結果が発表されているように感じます。質問は政党の支持率、仕事や結婚などの考え方など多岐にわたって行われ、国民の意見・意識を知ることができます。結果によっては政策を変えることもあります。大きな影響力を持つ世論調査はどのようにして始まったのか、なぜ少人数に尋ねるだけで全体の意思を知ることができるのかを、なるべく数式を排して説明しています。

調査の歴史を紐解くと、選挙や政治と密接に結びついていることが分かります。民主主義は民意に基づくものなので、当然と言えば当然かもしれません。また、調査方法は時代によって変遷していて、従来の固定電話に掛ける方法は回答率が落ちてきているのだそうです。主な理由は固定電話を持たない世帯の増加やプライバシーの意識の変化で、調査する人の苦労が分かる気がします。どの調査方法も長所短所があり興味深いです。

調査側の主張に騙されない世論調査の読み解き方も紹介しています。質問の仕方や選択肢の選び方、質問の順番によっても答えが変わる可能性があることを指摘しています。統計による誤差や有意差も解説があり、統計の嘘に丸めこまれないよう注意することが大切です。こうした調査の読解力を高めたい方には、「社会調査のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (著、谷岡 一郎)」がおススメです。

著者は、世論調査は民主主義社会に与えられた武器だと説いています。世論操作のために利用される危険もありますが、自分に調査が来た時は、なるべく協力しようという気持ちになりました。




[ 2016/11/19 21:26 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2016年11月14日(月)

極黒のブリュンヒルデ 17 



著者:岡本 倫
発売日: 2016/5/19

評価〔B+〕 どんどん明かされていく事実。
キーワード:SF、現代、魔法、宇宙人

「既にリザーブを用意してある」(本文より抜粋)


16巻に引き続き、良太や魔女たちが知らなかった事実が次々と発覚し、物語がどんどん進行します。

ヴィンガルフの深部で起きた一連の事件で、最後まで秘密にしておきそうな謎まで解明されます。急展開が続くので、慌ただしさを感じました。あの神祇官の正体はなんとなく予想がついていましたが、あの人がついでのように口にした、マキナに関する重要事項のほうが驚きました。また、核心に迫る場面が多いためか、ギャグが少なかったのが残念といえば残念でした。

某と良太の会話で出てきた『神の存在について』は興味深いです。結論はともかく、かなり説得力があり納得してしまいました。あのまま宗教についての見解も語ってほしかったです。

ついに次で最後です。終盤のあの復活は、最終巻できちんと説明されるのでしょうか・・・・・・気になる。全部すっきり解決とはいかなさそうですが、できるだけ納得のいく形で完結してほしいです。




[ 2016/11/14 22:55 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2016年11月14日(月)

くまみこ 6 



著者:吉元 ますめ
発売日: 2016/3/23

評価〔B〕 僅かだが進展している?
キーワード:田舎、神道、現代

きっとこれはもうひとりの私。(本文より抜粋)


5巻の終わりで仄めかしていた新しい人物、いや熊が登場します。激しい性格の持ち主ですが、まちとの会話を見ているとそれなりに村に馴染んでいるようです。

色々と恋愛話が多めです。村でのデートの様子が描かれていますが、あれくらい人里離れた村ですと何をして過ごすのでしょうか。劇中の二人と大差ないのかもしれませんね。意外と室内で過ごすことが多いのかも。

この巻の目玉は、今まで詳しく語られなかったあの人の非日常だと思います。途中から展開は読めましたが、あれが想像以上に似合っていて良かったですよ、寒村の守護者。周りの人や景色と合っていないのもまた良し。

アニメを見てある程度満足したためか、この漫画を読みたい気持ちがかなり落ち着いてきました。次を読むのは先のことになるかもしれません。



[ 2016/11/14 22:53 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2016年11月03日(木)

平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫) 



著者:M・スコット・ペック (著), 森英明 (翻訳)
発売日: 2011/8/5

評価〔B+〕 序盤は解説よりも具体例が興味深い。
キーワード:心理学、邪悪、善、虚偽、文庫化

これにたいして、私が邪悪と呼んでいる人たちの最も特徴的な行動としてあげられるのが、他人をスケープゴートにする、つまり、他人に罪を転嫁することである。自分は非難の対象外だと考えている彼らは、だれであろうと自分に近づいてくる人間を激しく攻撃する。(第2章より抜粋)


主題は人間の邪悪さ、邪悪な人々についてです。悪と聞くと殺人や詐欺のような犯罪を連想してしまいますが、本書で問題となる悪はそれらとは違います。自分の評価が落ちそうになると、理由をつけて否定する人たちのことです。有能で正しそうに見えるけれど、家族であれ誰であれ責任を押し付け保身を図ります。違法ではないけれど、自分に問題があることが分かっていない厄介な人です。

邪悪な人たちの例として、精神科医の著者と面談をした何人かの人たちが挙げられています。問題行動を起こす子の親や夫婦が登場しますが、著者は特徴として嫌悪感を覚えると記しています。読んでいくと、他人の立場にたって想像することができないので、説得や治療が非常に困難です。邪悪さの中核はナルシシズム(自己愛)であるとする著者の持論は、正しいのかもしれませんね。また、失敗談も隠さず挙げているので、好感が持てます。

こうした特徴を邪悪と呼んだり、邪悪性を精神病と呼ぶのは、まだ何か違和感があります。意識して行っている悪は悪ではないのだろうか、心の特徴を病気と呼ぶのはしっくりこないなあ、と色々考えてしまいます。これから研究されていく新しい分野だと思うので、概念をうまく理解できていないのかもしれません。

悪の治療も少しだけ述べられていますが、実践するのは難しそうです。著者は残念ながら亡くなってしまいましたが、誰か後を引き継いだ研究者がいるのでしょうか? 邪悪性の研究が続いていることを願います。ただ、邪悪な人たちの心配をするだけでなく、自分も邪悪な人になっていないか自問自答することを怠らないようにしたいです。



[ 2016/11/03 18:46 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)

2016年11月03日(木)

2016年10月の読書メモ 

夜行観覧車 (双葉文庫)〔B+〕
危ノーマル系女子 3〔B〕
ナナマルサンバツ 10〔B〕
「ストーカー」は何を考えているか〔A-〕
人格転移の殺人〔B+〕

ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫)〔C〕
ナナマルサンバツ 11〔B〕
極黒のブリュンヒルデ 16〔B+〕
「なるほど!」とわかる マンガはじめての恋愛心理学〔C+〕
面白いほどよくわかる! 犯罪心理学〔C+〕


以上、10冊でした。漫画を多く読もうと思っていたのですが、そうはなりませんでした。少なくもないですけどね。心理学や人の心をテーマにした本が多めでした。

月末の評価Cの二冊は、気軽に読むには良いけれど深い知識が欲しい場合は向いていません。知識のまったくない初心者向けとしては、B+からA-くらいだと思います。今更ですが、なんだかBくらいでも良かったかなという気がしてきました。

来月は忙しくなりそうですが、時間を見つけては少しずつ本を読んでいきます。



[ 2016/11/03 18:31 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)