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2016年08月30日(火)

一目惚れの科学 



著者:森川 友義
発売日: 2012/12/26

評価〔A-〕 人間はモテるために生きている?
キーワード:恋愛、性、五感、

五感は自分にもっともふさわしい異性を見つけ出し、求愛し、求愛され、性行為をするための道具としても発達しました。(第1章より抜粋)


恋愛感情はどのように発生するのか、人はどのような点に異性に惹かれるのかを、科学的に解明する恋愛の入門書です。恋愛の本ではありますが個人の体験談は皆無で、研究の結果から分かってきたことを紹介しています。

驚いたのは、『恋愛感情は五感を通して子孫を残すべき異性だと無意識に認めた場合に発生するもの』と主張している点です。心だけで発生するものではないと感じていましたが、意識的なものになる以前に全て決定していたみたいで、自分のことなのに自分で選んでいないみたいでとまどいます。それに加えて、『人間の行為は、お金儲けであれ芸術であれスポーツであれ異性にモテるためのもの』とも言っています。こちらのほうが衝撃的です。最初はそんなはずはないと反発しましたが、恥ずかしい気持ちを別にして実利のみで考えると、違和感は残りますがこのような行動原理も一理あるかもしれませんね。

五感それぞれと恋愛について詳しく書かれていますが、印象に残ったのは嗅覚です。場合によっては視覚と同じくらい重要で、相手のにおいが好きかどうかも、生命力の強い子を産めるかどうか関係しているのが驚きです。また、視覚的に左右対称な顔が魅力的で優良な遺伝子を持つこと、ユーモア豊かな男性はモテるけれど女性はモテないことなど、多岐にわたって書かれていて興味深いです。

いくつかの章の終わりに補足として書かれたQ&Aが、まるで人生相談のようです。恋愛に関する質問だけど、合理性を重視してズバズバ答えるのが学者らしくて良いです。特に、煙草を吸う彼氏を持つ女性に対する回答がキビシイ。

題名が一目惚れですが、正しくは恋愛感情の科学だと思います。極端に感じる論もありましたが面白かったです。しかし、現代は女性の経済力も向上していますし、体外受精の技術も確立していますので、男性と女性の求めるものが変わってくるかもしれませんね。例えば、お金持ちの女性は、男性の経済力よりも健康を重視して選ぶこともあるでしょう。社会の変化とともに恋愛も大きく変化していきそうなので、今後の研究に注目です。





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[ 2016/08/30 22:24 ] 心理・哲学 | TB(0) | CM(0)