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2014年01月22日(水)

宇宙に外側はあるか 

宇宙に外側はあるか (光文社新書)宇宙に外側はあるか (光文社新書)
著者:松原 隆彦
出版社:光文社
出版日:2012/02/17

評価〔B〕 現代宇宙論をつまみ食い。
キーワード:宇宙論、物理学、重力波、

素粒子論の発展とともに、初期の宇宙を調べる研究が可能になると述べました。この背景のもと、大統一理論の研究の進展に伴って新しく出てきたアイディアが、「宇宙のインフレーション理論」です。(本文より抜粋)


誰しも一度は考えてみたことがありそうな、知的好奇心を刺激する題名です。現役の専門家である著者が、現代宇宙論で明らかになっていることと未だ謎であることを、仮説と理論を明確に区別して解説しています。

最大の興味だった題名の謎にはほとんど触れませんでした。外側には他の宇宙があるかも、くらいでしょうか。しかし、それ以外のことは背景放射、素粒子論、宇宙の起源、量子論と解釈問題など難しい数式など使わずに易しく説明されていて、物理学の予備知識なしに読んでも理解できるのはないでしょうか。僕も理解しているかあやしい用語について理解できて良かったです。

全体的に教科書のような文章なので、確実ではありますが娯楽性はあまりありません。また、ある程度宇宙について本を読んだことのある人には、やや物足りなさそうです。知っていることが結構ありました。

エクピロティック宇宙論が面白かったです。どこかで「重力波のみが他の宇宙へ影響する」なる文章を読み、不思議に思っていたのですがこういうことだったんですね。興味深いです。観測機器の発達によりどんどん研究が進んでいるそうなので、著者を含めた専門家たちの新たな成果を期待しています。




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[ 2014/01/22 20:44 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

2014年01月22日(水)

堕落論 (新潮文庫) 

堕落論 (新潮文庫)堕落論 (新潮文庫)
著者:坂口 安吾
出版社:新潮社
出版日:2000/05/30

評価〔C+〕 哲学と文学の人。
キーワード:文学、戦後、哲学、

僕の仕事である文学が、全く、それと同じことだ。美しくみせるための一行があってもならぬ。美は、特に美を意識して成された所からは生れてこない。(日本文化私観より抜粋)


書店やWEBで何度も見かけ読もうか迷っていたのですが、なんだか難しそうという理由で敬遠していました。でも、ようやく今回読みました。無頼派と呼ばれた坂口安吾の随筆・評論集です。

文学、美術、人生、歴史をテーマに、どれも迷うことなくぶつけるかのような文章です。上記の抜粋部分や「人間は何をやりだすか分からんから、文学があるのじゃないのか」(教祖の文学)の一文は強烈で、文学のことなんてまるで知らない僕でも分かったような気になります。表題作は短いながらも気概に富んでいて、著者がどのような人物か推し量れると思います。また、古代に関する裏話を書いています。歴史好きの方には大いに受けそうです。

題材事態に興味がなく退屈に感じる箇所と、おそらく読解力がなくてよく理解できていないためつまらなく感じる箇所があり、全体的な評価はあまり良くないです。章ごとの評価がまちまちで、こうした総合評価はあまり意味がないのかもしれませんね。しかし、人気があるのが分かる作家です。

数年後くらいにもう一度読んだとき、また感想が違ってきそうです。



[ 2014/01/22 20:19 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)