FC2ブログ







2013年11月09日(土)

All You Need Is Kill 

All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
著者:桜坂 洋
出版:集英社
発行:2004/12/18

評価〔B+〕 ラノベで有名なループもの。
キーワード:SF、戦争、

次のループになにもぼくは持っていくことができない。持っていくことができるのは、孤独と、誰にも伝えられない恐怖と、手に染みついたトリガの感覚――。(本文より抜粋)


裏表紙にも書いてありますし有名なので明かしてしまいますが、本書はいわゆるループものです。特定の人物が特定の期間を何度も繰り返す物語。新人兵士のキリヤ・ケイジは、ループすることとなった初めての戦闘から抜け出すことができるのか。

謎の生命体・ギタイとの戦争を舞台としていて、日常ではなく非日常のループとなっているのが特徴です。ギタイは人間が敵の場合よりも不気味な感じがして、SFアクションっぽいと思います。ループ前の初回の戦闘が良かったです。

ループを抜けることは可能なのか、とループもの独特の謎と、どうすれば戦闘で生き残れることができるのか、という緊張感の2つが良い具合に混ざっていて面白いです。やれることをやると決意し、極めて厳しい状況に立ち向かう姿が良いですね。

ループの原因と脱出手段が意外にあっさり示されたので、もう少しそれらしい描写があったらよかったのにと思いました。1冊でまとめるために、テンポとスピードを重視し省けるところは省いた結果なのでしょうが……。

ところで、7ページの目次ですが、あの『3-8』と書いてある数字は何でしょうか。各章と節の番号?そうであれば、図は物語の流れを表しているのでしょうか。後で調べてみるか。

後半からところどころ駆け足気味だったのが残念です。2冊に分けてじっくり書くのは考えなかったのかな。もう少し分量があれば、より面白くなりそう。しかし、本書も、結末について好みが分かれるかもしれませんが、きちんと終わっているので読みたい方はご心配なく。




スポンサーサイト
[ 2013/11/09 18:25 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2013年11月09日(土)

女ことばと日本語 

女ことばと日本語 (岩波新書)女ことばと日本語 (岩波新書)
著者:中村 桃子
出版:岩波書店
発行:2012/08/22

評価〔B〕 言葉と社会の関係を探求します。
キーワード:日本語、女ことば、社会、政治、

当時の女子学生はさまざまな言葉を使っており、その中には書生言葉も、「てよだわ」言葉も、英語も漢語もありました。(本文より抜粋)


現代では女性らしい言葉使い、すなわち女ことばは当たりまえのように存在していますが、これらはいつからあったのでしょうか。日本語が話し始めた頃なのか、それともある時期を境に増え始めたのか、その歴史を知っている人はほとんどいないと思います。よくある言葉づかいやマナー本のように具体的な使用法ではなく、その存在理由と意義について考察していきます。

女ことばの成り立ちがいかに社会の影響を受けているのかが分かります。日本社会が女性に求めてきたものやその時代の政府に都合の良いものが、女ことばに色濃く反映されていて少々意外でした。方言に近いのかなと思っていたので。今からは想像しがたい男女の区別もしくは差別があったのが分かります。

また、男ことばとは何なのかと逆から考えてみると、色々見えてきて面白いです。明治政府の標準語を定めるに当たって、どの話し言葉を採用するかを決める逸話が興味深いです。そのあとに続く、てよだわ言葉から女学生ことばへの変遷も重要でなるほどと思ってしまいました。

当時の資料を挙げ説明してあるのでためになるのですが、社会だけでなく政治や思想も絡んできて、予想していたよりもずっと深く重いテーマなのだなと感じました。読んでいるとまだ資料が十分でないところもありそうで、今後の研究によりさらなる発見が期待できそうです。







[ 2013/11/09 18:13 ] 言語 | TB(0) | CM(0)