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2013年01月11日(金)

大東京トイボックス5 

大東京トイボックス 5 (バーズコミックス)大東京トイボックス 5 (バーズコミックス)
著者:うめ
出版:幻冬舎コミックス
発行:2010/01/23

評価〔B+〕 創作活動は大変です。
キーワード:ゲーム業界、社会人、新入社員

でも、もう一度確かめたいんです。みんなの気持ち。(本文より抜粋)


ゲーム業界漫画も5冊目に突入しました。紆余曲折する「デスパレートハイスクール」の開発ですが、須田が会議で重要な決定を下します。そして、ついにむかえたα審査、それぞれの思惑が交錯します。

前の巻に引き続き、物を創作する側の葛藤はもちろん、企業で働く社会人としての責任や個人の希望や夢についても描かれていて目を惹かれます。太陽の立場だけでなく、組織の一番上に立つ月山や電算花組の半田の心中に触れているのが良いですね。

後半のゲームセンターでのある出来事が、太陽と仙水の少年時代の話と共に進行し盛り上がります。この漫画らしい展開です。この巻の序盤の台詞、「だからゲーム屋やってんだろ?」を思い出させてくれます。

終盤の会議のせいで、次の巻は荒れそうだなあ。ソリダス品証部の卜部も色々活動していて、デスパレにも絡んできそうな予感がします。このゲームが世に出るときに笑うのは誰なのでしょうか?




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[ 2013/01/11 22:58 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2013年01月11日(金)

妄想ジョナさん。 

妄想ジョナさん。 (メディアワークス文庫)妄想ジョナさん。 (メディアワークス文庫)
著者:西村 悠
出版:アスキーメディアワークス
発行:2011/09/23

評価〔B+〕 かなり真面目な妄想のお話。
キーワード:妄想、友達、大学生、現代、青春、

よくよく見れば、それは確かに人間だった。いや正確には人間の形をした忌々しき僕の妄想である。(本文より抜粋)


妄想は何か(自分に都合の良いことを)心に思い描くイメージがあります。これらは空想や夢想で、現実とは違うことは本人がよく分かっています。では、この空想が本人にとって、現実とまったく区別がつかないものだとしたらどうでしょうか。本書の主人公の妄想は、どれもこれも五感にうったえる現実味がある存在です。彼は、自分の妄想と現実に存在するものの区別がつきません。そんな彼の大学生活を描いています。

大学二年生の彼は友人が一人だけ。もっと青春を謳歌したいと望む彼の前に、ジョナと名乗る女性が現れます。妄想から逃れ現状を打破すべく、彼女とともに行動を起こすという青春ものです。終盤、ジョナさんと語り合うシーンは非常に複雑な心情になりました。切ないような清々しいような最後が、また良いですね。

読んでいて、「統合失調症の人は幻覚や幻聴を見る」ということを思い出しました。自分だけが体感している妄想とはこんなに辛いものなのかと、主人公の彼に同情しました。実際に彼のような妄想に悩む人たちは、周囲の人の理解を得るのが難しく、やるせないだろうなあ。

展開自体は結構素直で、本書の見どころはやはり最後にあるのだと思います。意外性を考慮すると秀逸とは言えませんし、読む人を選ぶと思いますが、読後感は良かったです。



[ 2013/01/11 22:54 ] 小説 | TB(0) | CM(0)