2011年07月30日(土)

キノの旅10 

キノの旅〈10〉the Beautiful World (電撃文庫)キノの旅〈10〉the Beautiful World (電撃文庫)
著者:時雨沢 恵一
出版:メディアワークス
発行:2006/10

評価〔C+〕 長編は賛否両論です。
キーワード:連作短編集、旅、人生、問題提起、

「聞かれたことに、正直に答えてしまっていいんですか?」(第一話より抜粋)


十代半ばの若者キノが、喋るモトラド(二輪車)・エルメスと共に様々な国を渡り歩く物語です。1つの国につき1話となっています。ある程度はどこから読んでも大丈夫です。それでも1巻から読んだほうが良いでしょう。度々登場する人物たちの出会いや過去が分かっていたほうが、より楽しめるでしょうから。

行く先々で変わった習慣、独特な価値観と出会えます。時には面白おかしく、時には社会批判や問題提起のように書かれているのが特徴です。キノは基本は傍観者です。皮肉っぽいのが多めかな。どのような感じかは読んでのお楽しみです。

それにしても久しぶりに読みました。前回9巻を読んだのを思い出せないくらいです。このブログを検索しても見つからないので、少なくとも3年半以上は読んでいません。で、久しぶりに読んでみた感想は、やはり面白いです。「インタビューの国」なんかは実にこのシリーズらしくて良いですね。しかし、本書の半分を占める「歌姫のいる国」は、好みではありませんでした。また、短編の切りの良さに比べると、少々だらだらしたところがあるように感じて残念でした。

読後、8巻と9巻を読み返したのですが、それらに比べると少し落ちると思います。特に「歌姫のいる国」を8巻の「船の国」と比較してしまうと。なので、楽しんだのですが評価はC+あたりで。





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[ 2011/07/30 21:40 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2011年07月26日(火)

無限の住人26 

無限の住人(26) (アフタヌーンKC)無限の住人(26) (アフタヌーンKC)
著者:沙村 広明
出版:講談社
発行:2010/05/21

評価〔A-〕 リョウも十分強いのにねえ。
キーワード:時代劇、江戸時代、

「あのジジイは山育ちにしかできん「狩り」を仕掛けに行ったのよ」(本文より抜粋)


時代劇漫画の26巻です。前回でひと段落したので、今回からはまた、逸刀流とそれを追う六鬼団の話に戻ります。

今まで戦う場面がなかったそれぞれの面々が、ついにその実力を見せ始めます。中でも鉄砲撃ちのあの人には驚きました。時代劇なのに鉄砲!?とも思いましたが、不思議と卑怯な感じはしません。なぜだ。それに、前回までのように正面から戦うのではなく、一風変わった戦い方が描かれています。『壺』は、なるほどなあと感心してしまいました。

総大将である天津や吐以外の人物たちに焦点が当てられた巻でしたが、それぞれの思惑や考えが入り乱れて読み応えがありました。さすがにこれだけの大人数だと、色々あって面白いです。次は、あの終わり方ですと、冒頭から荒れそうですね。楽しみです。




[ 2011/07/26 20:07 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2011年07月17日(日)

働かないアリに意義がある 

働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)働かないアリに意義がある (メディアファクトリー新書)
著者:長谷川 英祐
出版:メディアファクトリー
発行:2010/12/21

評価〔B+〕 アリの社会も人間社会と似ています。
キーワード:アリ、進化生物学、真社会性生物、

驚いたことにある瞬間、巣の中の7割ほどの働きアリが「何もしていない」ことが実証されました。これはアリの種類を問わず同様です。案外、アリは働き者ではなかったわけです。(第1章より抜粋)


生物学者の著者が、特殊な集団構成を持つ真社会性生物を、身近なアリを例にとって紹介している本です。アリと言えばミツバチと並んで働き者のイメージがありますが、彼らの中にはあまり働かないものもいます。その理由を分かりやすく、人間の社会と比較して説明しています。

序章にも一般の人向けとあるように、読みやすく書かれています。読むにあたって、遺伝の知識があると良いのですが、なくても図で解説してくれていて一目瞭然です。助かります。そして、読んでいるうちに混乱しないように、各章の終わりには要点がまとめられています。知識がきちんと整理されて良いですね。

司令塔のいない集団がうまくいく理由と、よく働くアリと働かないアリの違いをうまく説明した「反応閾値」は、なるほどと感心してしまいました。昆虫が発達した知能なしで、臨機応変に動いているように見える訳が分かります。また、他者に頼り真の怠け者であるフリーライダー、「ただ乗り」の存在は人間社会の問題点でもあるように思えます。アリの社会がここまで人の社会と似ているとは驚きです。社会学の専門家と共同研究すれば、人の社会の研究にもかなり役立ちそう。

遺伝のところがやや難しく感じましたが、個と集団の関係を面白く学べました。学生の頃は生物学に興味ありませんでしたが、こうした本を読むと結構面白いですね。





[ 2011/07/17 21:09 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

2011年07月15日(金)

改訂新版 暗号の数理 

改訂新版 暗号の数理 (ブルーバックス)改訂新版 暗号の数理 (ブルーバックス)
著者:一松 信
出版:講談社
発行:2005/09/10

評価〔C〕 はっきり言って難解。
キーワード:暗号、数学、素因数分解、

鍵を公開したら暗号にならないではないか? まさにその点にこそ、この天才的な着想の秘密がある。(第4章より抜粋)


かつて暗号は軍隊やスパイのものでしたが、現代では情報セキュリティーにおいて必要不可欠となりました。経済活動やプライバシー保護のために使用される技術とは、いったいどのようなものなのか。暗号や秘密文書の仕組みや歴史から、もはや常識となった公開鍵暗号まで解説してくれます。本書は1980年の初版に加筆した改訂版です。

混同しやすい隠語との違いや、第二次大戦で使われたエニグマ暗号などの歴史が良かったです。いかに他者に読まれないように、いかに受信者に復号しやすいように暗号化するか、その試行錯誤が面白いです。また、6章の量子秘密通信はまるでSFのようで、本当にこのようなことが将来可能になるのかと驚きました。

一方、タイトルとなっている数理の部分ですが、ネットやICカードで広く利用されているRSA暗号について説明されているのですが、これがかなり難しかった……。初等整数論の基礎的な知識から始める、とありますが、数学が得意または好きでないと挫折します。法とする代数と体(たい)までは大丈夫でしたが、その後は理解があやしいです。いくら数理を扱っているとは言っても、ブルーバックスなのだから一般の読者が理解できなくては意味がないのでは、と思ってしまいました。数学ガールのように、もっと噛み砕いてくれれば良いのにねえ。

後半は、専門家には常識で一般の方には難解と、どっちつかずな内容なのが惜しいです。でも、それ以外の部分、暗号の種類や過去の実例は興味深いので、割り切って読むのも良いのではないでしょうか。




[ 2011/07/15 21:45 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

2011年07月12日(火)

パーツのぱ4 

パーツのぱ 4 (電撃コミックス EX 130-4)パーツのぱ 4 (電撃コミックス EX 130-4)
著者:藤堂 あきと
出版:アスキー・メディアワークス
発行:2011/06/27

評価〔B-〕 新キャラ登場ですが
キーワード:アキバ、パーツショップ、パソコン、オタク

「ナニよ、わかんないハード気になるじゃん!」(本文より抜粋)


パソコン専門店「こんぱそ」の日常を描いた漫画もはや4巻です。この巻から1話4ページとなりました。連載をしている週刊アスキーで4ページに増えたそうです。ちなみに、番外編ような存在の「菜瀬美の風景」は2ページのまま。

3巻からの引きであった荷物の謎、そしてこんぱそ社長の意図が明らかにされ、それとともに新キャラが2名が登場します。武度と詩緒州。しばらく彼らが中心となって話が進むのかと思っていたのですが、意外と目立ちませんでした。もう少し活躍して新鮮味があっても良かったと思うのですが……。

連載が長く続くと本来のテーマからずれてしまいがちですが、パーツショップならではの逸話も相変わらずあって良いです。新商品のマニュアルや福袋の回では、店側の駆け引きや苦労がわかって面白いです。個人的には、表紙カバーを外したところに書かれた漫画が好き。

だんだんと落ち着いてきた感じもします。4ページ化によって、刊行ペースも早くなるのかな? 早くなるのは嬉しいですが、あまり早いと違う心配が出てきます。最近の漫画はどれも高くってきているからなぁ。




[ 2011/07/12 20:19 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2011年07月07日(木)

Q.E.D.―証明終了26 

Q.E.D.証明終了(26) (月刊マガジンコミックス)Q.E.D.証明終了(26) (月刊マガジンコミックス)
著者:加藤 元浩
出版:講談社
発行:2007/02/16

評価〔B〕 安定しているので安心して楽しめます。
キーワード:推理、謎解き

「お前、本当にそのボールのこと覚えてねェの?」(本文より抜粋)


今回収録されているのは、可奈が小学生の頃に埋めたタイムカプセルと思い出話「夏のタイムカプセル」と、あるレストランで起きた殺人事件「共犯者」の2話です。日常の謎と推理もの両方あるほうがバランスが取れている気がします。

「夏のタイムカプセル」は、現在起きている出来事ではなく、関係者の証言のみから過去の真実を推理する少し変わったタイプの話です。誰の記憶が正しくて、誰の記憶があやふやなのか? 辻褄が合うように推理するのはなかなか難しいですね。燈馬はいつも簡単に言い当てますけど。

いつ読んでも安定していて、安心して楽しめます。でも、たまには2話連続で大事件を解くのも読んでみたいです。






[ 2011/07/07 21:29 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2011年07月02日(土)

2011年6月の読書メモ 

クラインの壷〔B+〕
沈黙のフライバイ〔B+〕
鬼灯さん家のアネキ2〔B〕
レジンキャストミルク1〔C〕
月見月理解の探偵殺人2〔B+〕
超能力番組を10倍楽しむ本〔B+〕

以上の6冊でした。小説・ラノベが多く、新書は珍しくなし。「超能力番組」の内容は新書っぽいけれど、分類は何になるんでしょうか。児童書……ではないですよね。

で、6月もBばかりでした。ここ数ヶ月こんな調子です。そろそろ評価Aの本に巡りあいたいなあ。7月は、漫画が多くなりそうな気配がします。

この親サイトとも言える「偏向域」(現在、休止中)からリンクをはりました。今更のような感じですが、そちらから来た方も当ブログをよろしくお願いします。




[ 2011/07/02 22:02 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)