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2010年07月07日(水)

夜市 

夜市 (角川ホラー文庫)夜市 (角川ホラー文庫)
著者:恒川 光太郎
出版:角川グループパブリッシング
発行:2008/05/24

評価〔B〕 悲哀が漂う異世界がらみのお話
キーワード:ホラー、現代、幻想的

「夜市が開かれるそうなんだ」
「なあにそれ?」
「市場だよ。いろんなものを売っている。行けばわかる。行ってみない?」(本文より抜粋)


たまにはホラーでもと選んだ一冊。表題作「夜市」と「風の古道」の2つの中編からなるホラー小説で、この著者のデビュー作だそうです。第12回日本ホラー小説大賞受賞作。

2編とも現実世界と繋がっている異世界を舞台にした話で、多くの人々がネットで評していますが、幻想的で童話かファンタジーの佇まいです。ホラーでなくはないですけれど、第一印象は恐怖ではなく不思議なのではないでしょうか。それと、市が縁日を、古道が昔の旅を連想させるので、どこか郷愁も覚えます。

特徴は難解な表現や単語がほとんど使われていなく、すらすら読むことができます。しかし、陳腐な感じはせず、余計なものがなくて読みやすいです。ただ、もう一押し何か欲しいような気もします。中編だからかなあ。「夜市」は長編で読みたかったです。

予想していたよりも怖くなく、物悲しさが残るけれど読後感は悪くありません。久しぶりにこういうタイプの小説を読んだかも。ホラーを読んでみるのも悪くないと思わせてくれる作品です。





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[ 2010/07/07 21:35 ] 小説 | TB(1) | CM(1)