2009年10月31日(土)

雑談力 おしゃべり・雑談のおそるべき効果 

雑談力 おしゃべり・雑談のおそるべき効果 (マイコミ新書)雑談力 おしゃべり・雑談のおそるべき効果 (マイコミ新書)
著者:川上 善郎
出版:毎日コミュニケーションズ
発行:2008/07/23

評価〔B-〕 うわさと悪口の考察は興味深いです
キーワード:コミュニケーション、実用、

どうしておしゃべりや雑談で人間関係が変わるのか、どうしておしゃべりで自分自身が変わるのか、さらには、組織や社会までが変わってしまうのか、そのメカニズムを理解してももらうために書きました。(はじめにより抜粋)


雑談という身近にありながらも、おそらくは深く考えることのないような題材を扱った本です。肩の凝らない気軽に読めそうな新書をと思って手に取りました。なにせ雑談だしね。

全部で8つの章から構成されていて、一つ一つはあまり長くないのでスラスラ読めると思います。最初のほうは雑談の種類や効果などについてで、予想通りの展開だったのですが、4章でアンケートをもとに男女の雑談の違いを明らかにするあたりから徐々に興味深くなっていきました。後半は、よくないとされる雑談、噂や愚痴・自慢話なども書かれています。本文でも書かれていますが、悪口やうわさの社会的機能は他の本であまり扱っていないだけあって、なかなか新鮮で面白かったです。

うわさは女性の専売特許ではないことや、会議では個人で決断するよりもよりハイリスク・ハイリターンになりやすいことは、意外でした。前者はデータと共に考察が書かれているので、興味のある方はご覧下さい。「お世辞の威力」のようなちょっとした話も、なるほどと感じました。

6月に読んだ「理系のための恋愛論」もそうですが、マイコミ新書は他の新書に比べてコラムに近くて、硬くなく読みやすい感じがします。他のマイコミ新書もどんなものがあるか確認していこう。




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[ 2009/10/31 10:58 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2009年10月27日(火)

無限の住人23 

無限の住人 23 (アフタヌーンKC)無限の住人 23 (アフタヌーンKC)
著者:沙村 広明
出版:講談社
発行:2008/06/23

評価〔B〕 江戸に残った4人のお話
キーワード:時代劇、不死

「二年半前のあの夜以来の気分だ!」(本文より抜粋)


かなりゆるい速度で読んでいる無限の住人の23巻です。久しぶりに読みたくなったのです。それと、あまり間をあけると集めているのを忘れてしまいそうになるので。

前回の終盤、目黒とたんぽぽの話がひと段落します。久々に登場の尸良、そして逸刀流の江戸残留組へと話は移ります。前回目立った吐殿と六鬼団の出番はほとんどありませんでした。そもそも主人公である万次と凛の出番も少ない。英殿はまたも駄目な役回り。強い剣客以外にはなかなか厳しい扱いです。まあ、この漫画だと弱い人はすぐやられてしまうから仕方ないのかな……。

各陣営といいますか、多くの人間がそれぞれの思惑で動いているので一遍に見せることができないのですが、良いところで場面を切り替え、違和感なく飽きさせることなくみせてくれるのはさすがです。
この巻の3分の2を占める逸刀流4人組のあの行動は、早いテンポでしかも緊張感もあるので圧倒されました。何をしたのか書くと興ざめなので、知りたい方は御自身で読んでみてください。何だとー?といった感想をいだくと思います。怖畔の活躍が一際目を引きました。コミカルなところも良いです。ウダ!

【ここからネタばれ】
応戦するほうは弓矢と刀ばかりでしたが、鉄砲はなかったんですかねえ。夜と同士討ちが怖いから使えなかったのかな?
【ネタばれここまで】

現時点で最新は25巻なので、まだ追いつきませんね。また気が向いたときに、少しずつ読み進めていくつもりです。



[ 2009/10/27 22:17 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2009年10月17日(土)

アイの物語 

アイの物語 (角川文庫)アイの物語 (角川文庫)
著者:山本 弘
出版:角川グループパブリッシング
発行:2009/03/25

評価〔S-〕 テーマはAIだけど、それだけで終わらない
キーワード:SF、現代

「何だ? お話を聞かせてもらいたいってのか?」「逆よ。私が君に話を聞かせたい。」(本文より抜粋)


「神々は沈黙せず」以来、山本弘の本を読んでいなかったので、ネットで書評を調べて評判の良さそうなものをと手に取ったのが本書です。SF小説なので多少の科学知識があったほうが良いのですが、なくても物語自体は十分楽しめるつくりになっています。

読み書きができるほうが珍しいくらい人類が衰退し、ロボットが君臨する遠い未来。語り部と呼ばれる少年が一体のアンドロイドと出会う。そのアンドロイドはアイビスと名乗り、彼に話を聞かせたいと言う――彼とアイビスの会話、そして語られる7つの短編から構成される連作短編集です。テーマはAI(人工知能)ですが、それと同時にフィクションとしての物語の意義についても語られています。固そうな話に聞こえますが、意外とすんなり読めました。

短編はどれが好きか意見が分かれそうです。僕は「ブラックホール・ダイバー」と、ネットも評判が良かった「詩音が来た日」が好きです。後者は筆者の妻が元看護師だそうで、舞台の老人保健施設について現実味のある描写で良かったです。看護用アンドロイド・詩音が出した論理的な結論は、実にそれっぽいなあと感心してしまいました。最後の「アイの物語」も、AIと人間の関係はこうなるかもしれないと思わせてくれます。それにしても「正義が正義である世界」は、著者らしい趣味丸出しの短編だなあ。

AI同士の会話に彼らたちしか理解できない概念を使ったりと、AIの表現が新鮮でした。そして、AIと人間を対比させることによって、ヒトや心をうまく描写しているように感じました。また、最初の短編を2つを読み終わった時は正直言って普通かな~ぐらいに思っていましたが、読み進めるにつれどんどん面白くなっていったと感じました。

小説では初の評価S-をつけました。これはSFとしての設定よりもいかに印象的だったか、アイビス風に言えばいかに情動刺激されたかを考慮した結果です。気になることがなかった訳ではありません。7つの短編はやはり少し長い点と、AIを少し理想主義っぽく書かれているかなと感じた点です。しかし、その点を差し引いてもS-でした。SFファンだけでなく広く読まれて欲しいです。帯にあるように、映像化できれば凄いですね。


(追記するかも)



[ 2009/10/17 19:27 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2009年10月13日(火)

70億の針1 

70億の針 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)70億の針 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
著者:多田乃 伸明
出版:メディアファクトリー
発行:2008/11/22

評価〔S-〕 あらはあるけれど好み
キーワード:SF、現代

『全宇宙の生命を脅かすモノ―― 災いの渦』(本文より抜粋)


珍しくSFです。しかも漫画で。今までは日常系やギャグが多かったので、なにかこう重厚な物語の筋がしっかりした漫画を読みたくなったので、この漫画を選びました。

大まかに説明すると、生命を滅ぼす宇宙生命体とそれを追うもう一方の生命体、そして両者の争いに巻き込まれた主人公の少女・高部ヒカルのお話です。なんか『寄生獣』みたいだなーと思いましたが、本書の宇宙人たちは実態を持たないところが違います。人の心に取り付き共生するのです。非常に斬新だとは言い難いのですが、他人とうまく接することが苦手なヒカルを主役にすることによって、SFならではの『宇宙人と人類』とは別に、『他人とのコミュニケーション』も大きな軸としているのが興味深く面白いです。冒頭はそれほど引き込まれなかったのですが、次第に2つの主題がうまく表れてきてのめり込みました。

ヒカルの性格は行動だけをみても理解するのは容易ですが、客観的な視点を持つ共生宇宙人と会話によってさらに際立つように感じました。用水路に落ちた携帯の話などは良い例です。彼女のあの人見知り振りといいますか対人関係能力の低さが、こういっては何ですが共感が持てます。また、最後の体育館の話はすごく好きです。演出が上手。

【ここからネタばれ】
疑問点を少々。テンガイが「自分を排除するまで奴が学校を離れることはない」と言っていたのに、終盤では「奴を逃せば人間達の中に紛れ込む」と言っているんだけど、これって矛盾していないのかな? それと、ヒカルは喋らなければテンガイに意思を伝えることができないようなのに、序盤で聞きたくなくても聞こえるのよ!と思っただけで通じたのはなぜでしょうか? あれは小声だったのかな。
【ネタばれここまで】

だいぶ楽しめましたが、どちらかといえば万人向けではなく評価の分かれそうな作品です。漫画は特に絵で好き嫌いがわかれますし。今まで評価Sをつけた本は完成度の高いものでしたが、この本は完成度よりも満足度やいかに感情移入できたかを考慮して評価をS-としました。漫画としては初のSです。初はやまむらはじめの短編になるかと思っていたので、嬉しい誤算です。

実は本書には元となったSF小説があるそうです。題名は「20億の針」だそうですよ。普段SF小説を読んでいる人がこの漫画を読んでどんな感想を持つのか聞いてみたいですね。




(あとで追記する可能性あり)

[ 2009/10/13 22:51 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2009年10月08日(木)

2009年9月の読書メモ 

論理少女1〔C+〕
エンマ4〔B+〕

以上の2冊です。しかも両方とも漫画。気軽に読み始めることができるせいか、どうも漫画を手にとってしまいがちです。

先月、某友人から『ダイの大冒険』の廉価版コミックを借りて読みました。終盤だけ。中盤までは覚えていたのですが、最後のほうがあやふやだったので。読んでみて、あれ?こんな終わり方だっけ?と困惑しました。とにかく読むことができて満足です。感謝。

8月に入手した本を9月に読もうと思っていたら、9月に買った本も結局読まずじまいで終わってしまいました。なんということでしょう。10月こそは。



[ 2009/10/08 21:26 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)