2009年03月29日(日)

ハードボイルド・エッグ 

ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)
著者:荻原 浩
出版:双葉社
発行:2002/10

評価〔B-〕 ラノベのように楽に読めます
キーワード:探偵、サスペンス、コメディー

この事件に私以上にふさわしい探偵がいるだろうか。(本文より抜粋)


かなり前の話になりますが、本を読まなかった某友人から小説って結構面白いねと言われ、誰の作品を読んだの?と訊ねたら挙げた名前の1つが荻原浩でした。僕も読んだことがなかったので、後で読んでみようと心に留めておいたのですが、なかなか機会がなくて……。そのことを思い出して、まずはこの本を手にしました。

裏表紙にはあらすじが格好良く紹介されていますが、その実態は冴えない探偵と助手がドタバタしながらも1つの事件を追うお話です。主人公は理想の探偵を目指して色々とかっこつけていますが、傍から見ると全然決まっていなくて、かえって笑いを誘うところが良い味を出しています。助手との掛け合いもノリがよく軽快です。現実に生きていくため、舞い込んでくる仕事に取り組んでいる主人公を見ていると、彼に限らず探偵とはこんな仕事なのかもと思わされます。

この本は事件の関係から、動物について詳しく書かれています。ペットを飼っていない僕にとって、なかなか新鮮な話でした。こういう新しい知識や世界が垣間見られる小説は、登場人物や舞台がより生きてくると思います。作者の取材力のみせどころ。

サスペンスのようなコメディーのような雰囲気で進んでいくので、このまま山場もなくゆるい感じで終わるのかなと少し心配しましたけれど、終盤にクライマックスあり心にしみるシーンありと楽しませてくれました。裏表紙のようにぼろぼろと泣けはしませんでしたが、良い終わり方だったのではないでしょうか。



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[ 2009/03/29 18:15 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2009年03月24日(火)

エンマ2 

エンマ 2 (2) (ライバルコミックス)エンマ 2 (2) (ライバルコミックス)
著者:土屋 計
出版:講談社
発行:2009/01/05

評価〔A-〕 1巻と比べて変化ありです
キーワード:オムニバス、シリアス

骨は…その者を想う人の数だけ抜きとれねぇ。それが”閻魔王”のお情け…(本文より抜粋)


どこからともなく現れ、大量死の原因となる人物の骨を抜いて命を奪うエンマの物語の第2弾です。はやく読みたかったんですよ、この本。

話のパターンは全巻と同じなのですが、今回は原作者も述べているように変化球が多かったです。一見大量殺人とは何の関係もなさそうな人たちがエンマの目標となります。理不尽であるがゆえに印象に残るんだよなぁ。国を超え時間を越えて描かれる恋愛・友情・信仰などは、なんとも考えさせられます。対象が何であれ一途なのは潔くて魅力的だ。……この漫画を小学生くらいの時に読んだら、また違った感想になるんだろうなー。

前巻では評価をどうしようか迷ったのですが、今回はA-にしました。質に差はないのですが、人間ドラマがワンパターンではないことが分かったので。前の迷ったぶんも考慮してね。変化球は直球あっての変化球ですよ。

期待通りの出来でした。できれば2話完結などの長めの話も読んでみたかったのですが、今後書かれることはあるのかな。次回予告を見るに次も面白そうです。期待してます。


(追記するかも)




[ 2009/03/24 22:12 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2009年03月15日(日)

ガンオタの女3 

ガンオタの女 (3) (角川コミックス・エース 194-3)ガンオタの女 (3) (角川コミックス・エース 194-3)
著者:左菱 虚秋
出版:角川グループパブリッシング
発行:2009/01/26

評価〔B+〕 万人向けではないけど面白かったよ
キーワード:オタク、ガンダム、ギャグ

だけどソイツ……東京に帰る前日に姉貴にプレゼントを持ってきたんだ。(本文より抜粋)


2巻の予告どおり最終巻となってしまった3巻です。分かっていたとはいえ、やはり急な気がします。もう少し続いてもよさそうな漫画なのに。

さて、3巻はキャリアウーマン色の強かった2巻から、趣味人生活の1巻の雰囲気に戻った感じです。連邦の人たちの出番はなく、終わりに向けて様々な出来事が起こります。聖矢の口から語られる賀ノ多の過去、そしてガンダムオタクになった訳、真壁・岸利・賀ノ多の関係の結末と、よくまとめられたものだと笑いながらも感心してしまいました。

最後はどうなるのかと思っていたのですが、まー綺麗に終わったのではないでしょうか。安直かな~とも思いましたが、あのような終わり方がしっくりくるのかもね。ガンオタの女らしいといえばらしい。

ガンダムという土台が用意されていたとはいえ、ギャグ漫画として質が高く何度も笑わせてもらいました。前にも書きましたが、元ネタを全部分からないのが残念です。タイトルからして万人向けではない漫画でしたが面白かったです。この作者の違う作品、できればオリジナル作品も読んでみたいですね。





[ 2009/03/15 22:24 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2009年03月14日(土)

ヘタな人生論より徒然草 

ヘタな人生論より徒然草ヘタな人生論より徒然草
著者:荻野 文子
出版:河出書房新社
発行:2003/05/19

評価〔C+〕 兼好の意図を読み解こう
キーワード:古典、随筆、徒然草、人生論

兼好に倣って、私たちも、複雑な現代社会をひょいひょいと「確実に」しかも「身軽に」歩きたいものである。(まえがきより抜粋)


若い頃は人生論も徒然草も嫌いだったという予備校の古典教師が書く、徒然草を題材にした人生論です。教師が人生を語るとなるとどうも堅苦しいイメージになりがちですが、そんなことは全然なくてむしろテンポ良く読みやすい文章です。単なる解説ではなく、現代ではこんな感じと例を挙げ、理解しやすいように親近感を持ちやすいように書かれています。徒然草の本ではなく、徒然草を元に人生を考えてみた随筆のような感じかな。

専門書ではないので全段の訳ではなく、著者が「観る」などのテーマに沿って徒然草から一部抜粋し、それについて見解を述べています。中には仏道修行を受験勉強に例えることもあり、独特の個性があって面白いです。また、時には兼好の洞察力に感服し、時には真っ向から反論する様を見ていると、著者と兼好が時代を超え語り合っているよう見えます。しかし、職業のせいか、現代語訳がどうも英文をそのまま日本文に訳したような印象を受けました。もう少し現代小説のように書けなかったのかな。

学校で学んだ鼎がでてくる『仁和寺の法師』や、話の結末を忘れていた『双無き包丁者』の話があって懐かしさを感じました。

人の振る舞いだけでなく、お酒について語ったり恋愛・結婚について語ったりと話題が予想以上に多岐に渡っていました。品性の話や名人たちの名言集なども良いです。

人生に迷ってしまったら手にとって見るのもいいかと思います。




(後で加筆・修正します。)




[ 2009/03/14 22:59 ] 随筆 | TB(0) | CM(0)

2009年03月05日(木)

2009年2月の読書メモ 

哲学的な何か、あと数学とか〔S〕
エンマ1〔B+〕
森田さんは無口1〔B-〕

以上3冊でした。実は、「哲学的な――」の前作「哲学的な何か、あと科学とか」を密かに評価Sの基準の1つとしていました。続編であるこの本も、方向性は少し違えど面白いものだったのでSとなりました。感慨深いです。また、それらに及ばないまでもAをつけようか迷ったエンマ1巻と、個性ある4コマである森田さん1巻も良かったので、数は少ないとはいえ充実した読書でした。

しばらく前からそろそろ小説でも読もうかなと思ってはいるのですが、今のところは強く惹かれるものはありません。娯楽作品は漫画で満足しちゃっているのかも。よく分かりませんが。何か面白そうなもの、少し探してみようかな。




[ 2009/03/05 22:07 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)