2008年10月29日(水)

とある飛空士への追憶 

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)
著者:犬村 小六
出版:小学館
発行:2008/02/20

評価〔A+〕 恋と空戦の物語
キーワード:戦争、空中戦、ロマンス

「長い間空を飛んでいると、だんだん、地上の価値観に興味が持てなくなるんだ。」(本文より抜粋)


ネットで著しく評価の高いこの作品、ついに手に入れて読むことができました。奇を衒うのが当たり前のライトノベル界において、まったく正反対の、一般書籍でも十分通用する王道の物語です。

舞台は戦争時の世界、優秀な傭兵飛行士が極秘任務を命じられる。それは重要人物を単機で本国まで護送すること。世界設定がしっかりした重厚な物語で、その世界にどっぷりつかれること間違いなしです。目を引いたのが空でのシーンの描写で、空の澄み切った透明感や空戦の緊迫感は素晴らしいの一言につきます。イメージのしやすい物語は、容易に中に入り込めます。


【ここからネタばれ】
シャルルとファナの打ち解けていく様子はだいたい予想通りでした。そうなるんだろうな~と思いつつも、楽しむことができました。ファナの心境の変化は逞しくもあり美しくもあります。話が盛り上がるのは、やはりラストのファナが2回「馬鹿」と呟くシーンではないでしょうか。最高です。視覚的にも感情的にも圧巻です。あれがあるからこそ、この物語は輝くんだと思う。格好良い。
【ネタばれここまで】


ネットの書評をみてみると、映像化を望む声がいくつかありました。アニメでも実写でも賛成です。映えるシーンが多いから良いかと。あとはラストはあの終わり方で良かったという意見。こういう良い話は終わらせ方が難しいと思うのですが、僕もあの終わりで良かったと思います。というか、自分だったらどう幕を引けばいいのか分かりません。

ガガガ文庫最高傑作の呼び声高い本作。他のガガガの本がどうなのか読んだことがないので何ともいえませんが、この本は久しぶりに味わった見応えがある王道の小説です。物語にのめり込むほど面白いと満足感が違うなあ。




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[ 2008/10/29 22:43 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2008年10月23日(木)

ハニカム1 

ハニカム 1 (1) (電撃コミックス)ハニカム 1 (1) (電撃コミックス)
著者:桂 明日香
出版:アスキー・メディアワークス
発行:2008/05/27

評価〔B+〕 WORKING!!とは違った面白さ
キーワード:ファミレス、ラブコメ風、

赤いですから!(本文より抜粋)


どこでどう勘違いしたのか、手に入れてから読むまでずっと4コマ漫画だと思っていたのですが、1ページ目を読んだらそうではなかったので少々驚きました。この漫画は4コマではなくて4ページ漫画です。週刊アスキー連載中だそうです。

舞台はファミレスのギャグといいますかラブコメといいますかそんな感じの漫画です。ファミレスの漫画と書くとWORKING!!が有名ですが、それと比べると登場人物たちはそれほど現実離れしてはいないと思います。主人公も平凡な大学生ですし、他のキャラもオタクだったり貧乏だったりしますが、いそうと言えばいそうです。そうはいってもWORKING!!と重なる部分も、もちろんありますけどね。

はじめ読んだ時は従業員紹介のページがあることに気がつかなくて、後で見て、萌と律子は同級生であることや王里が正社員だったことを知りました。最初に確認しておくべきでした。それにしても萌は「もえ」って読んじゃうなあ。「めぐみ」だって分かっていても漢字と読みがなかなか一致しなかったです。

作者さんがあとがきで述べているように、何も考えないで楽しめる軽い感じの漫画だと思います。何があってどうなったといった明確なストーリー漫画ではなく、4コマ漫画に限りなく近い漫画ではないでしょうか。気軽に何度も読み返せる良い意味で軽い漫画です。



[ 2008/10/23 22:16 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年10月16日(木)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)
著者:野村 美月
出版:エンターブレイン
発行:2006/08/30

評価〔A〕 ラストに近づくほど丹念に読んでしまう
キーワード:学校、ミステリー、本

「ふふ、そんなの無駄だわ。だってわたし、とっくに死んでるんですもの」(第1章より抜粋)


前作「死にたがりの道化」に続く文学少女シリーズ第2弾です。「道化」を読んだ後、いくつか書評を見てまわったら2作目の出来がかなり良さそうだったので、ついつい手が出てしまいました。ミステリー風の話は結構好きですし。

「道化」同様、しかし「道化」とは違った方向で重く複雑で悲しい物語です。話の種類としては前のほうが好きだったのですが、なんといいますか話の構成では本作のほうが良かったと感じました。人間関係が少々ややこしかったかな。各章に入れられている太字の独白は誰のものかわかったときは、良い意味で予想を裏切られ驚きました。なかなか事件の全貌が、全ての仕組みがわからないのが良い感じ。どことなく『スレイヤーズ』の構成と似ているような気がします。

遠子の本の説明シーンは相変わらず上手で、彼女がいかに本を愛しているかが分かります。重要なところでも、そうでないところでも、これがあるからこそやはり文学少女らしいのだとではないかと。語彙力豊かな彼女に説明されると、どの作品も読みたくなってくるから不思議です。

【ここからネタばれ】
まるっきり推理しないで読んでいたわりには、黒崎の正体がわかってもそれほど驚きませんでした。それより『嵐が丘』なぞらえた配役、特に事件における影の語り部ネリー役まで用意されていた点に感心してしまいました。ま、それは上にも少し書いたけどね。
【ネタばれここまで】

もう完結しているシリーズですが、ゆっくりのんびり読み進めていこうと思っています。




[ 2008/10/16 22:33 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2008年10月07日(火)

2008年9月の読書メモ 

生徒会役員共 1〔B〕
とある科学の超電磁砲 1〔B+〕
“文学少女”と死にたがりの道化〔B〕
他人がこわい―あがり症・内気・社会恐怖の心理学〔A+〕

3ヵ月続いた3冊/月のペースが崩れて、9月は4冊となりました。漫画が2冊、ラノベ1冊、専門書が1冊。久しぶりに新書を読まなかった気がします。買おうかなと思っていた本はあったのですが、結局買いませんでした。

「他人がこわい」の評価は少し迷いました。興味深さと満足感と役に立つかどうかと再読したいかどうかは違うので、どの基準で判断したものかなあって。総合評価ではなく、項目ごとに分けたほうが良かったのでしょうか。でもそうすると不必要に細かくなるような……。とりあえずは現状維持で。

時期を逸した感じでずっと自分のサイトからリンクをはっていませんが、これもどうしようかな。デザインをリニューアルした時にでも、向こうからリンクをはろうと計画しております。



[ 2008/10/07 21:50 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)