2008年04月30日(水)

おもいで―二宮ひかる短編集 

おもいで―二宮ひかる短編集 (ヤングキングコミックス)おもいで―二宮ひかる短編集 (ヤングキングコミックス)
著者:二宮 ひかる
出版:少年画報社
発行:2007/06/28

評価〔C〕 あーだこーだ悩む姿が好き
キーワード:短編集、恋愛

いいえ、そもそも何て声をかけたら…(本文より抜粋)


テーマは「年下の男の子(と年上の女の子)」の恋愛もの短編集です。この前に読んだ二宮ひかるの作品はベイビーリーフだったと思うから、久しぶりだなあ。

連作でない短編集なので、学校でのちょっとしたやりとりや、大人になってから昔を思い返すもの、などいくつかの違ったタイプの話が混在していますが、うまく味がでていると思いました。明るいものもいいのですが、やはりどことなく陰のある、心の弱さを描いた暗めの話のほうが上手いと思います。表題の「おもいで」は3話ぶんある中編のような構成で、内面の変化をきちんと追っていて、まさにそういう話です。

登場人物は女性のほうが幅広く描けているといいますか、性格がバラけていて面白いです。男性はどちらかというと頼りなく、芯の強さを感じることはあまりないです。女性のほうが強く前向きなのは、やまむらはじめの漫画と似ています。二宮ひかるの描く女性の主人公は、あまり社交的でなく友達も多くはなさそうなイメージがあります。良くも悪くも。

青年誌の漫画なので性的なシーンもあるのですが、効果的に、過度にいやらしくなく自然に話に組み込まれているのは感心します。いつもながら。

でも、もう少し何か変わった話があっても良かったと思います。そのあたりは次回作に期待です。



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[ 2008/04/30 18:41 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年04月25日(金)

羊のうた5 

羊のうた (第5巻) (バーズコミックス)羊のうた (第5巻) (バーズコミックス)
著者:冬目 景
出版:幻冬舎コミックス
発行:2002/01

評価〔B〕 千砂の着物姿がなまめかしい
キーワード:吸血鬼、シリアス、青春、恋愛

発作が起きたらわたしはどうするだろう(本文より抜粋)


4巻に続いて和風の吸血鬼漫画、第5巻です。間を空けずに続けて読んだためか、かなり物語に没頭しました。暗く重い話でしたが、4巻よりも山場となるシーンが多かったと思います。

山場の1つである発作による吸血(衝動)ですが、『冒頭のそれは吸血の禁忌だけでなく、近親相姦のような感じもしていて』、作品を象徴しているようでした。4巻でもにおわせるところがあったしね。

八重樫をはじめとする周囲の人間は千砂と一砂の力になろうとしますが、2人は世間で普通に暮らすのを諦めたかのような態度で、うまくいきません。このもどかしさが作品を良くしていると思います。

後半は主な舞台が主人公たちの父親が開業していた高城医院に移ります。そこで回想シーンが入り、10年ほど前に千砂と水無瀬の間で何があったのか明かされます。そして新たな登場人物が……。

すでに6・7巻を読んでいるので、ああなるほどこう繋がるのかとすっきりしました。これで残すところは3巻のみとなりました。さすがに最終巻を最後に読む期待感には及びませんが、それでももう少しこの物語を読めるのは嬉しいです。



[ 2008/04/25 19:08 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年04月23日(水)

羊のうた4 

羊のうた (第4巻) (バーズコミックス)羊のうた (第4巻) (バーズコミックス)
著 者:冬目 景
出版:幻冬舎コミックス
発行:2002/01

評価〔C〕 独特の雰囲気が良いです
キーワード:吸血鬼、シリアス、青春、恋愛

……み…未来はあるんですか?


和風の吸血鬼漫画、第4巻です。このシリーズは諸事情によって、最初に1・2巻、次に6・7(最終)巻、そして今回の4・5巻と順番がバラバラで読んでいます。これで最後まで繋がるのですが、3巻がないので少し話が飛んでいます。今更ですが、やはり巻数どおりに順序良く読んでいくほうが盛り上がって良いかなと痛感するばかり。

久しぶりに羊のうたを読んだのですが、すぐに本の中の空気に引き込まれました。少し重く暗い感じ。ワクワクではなくドキドキしながら読む、そんな漫画だと思います。

中盤の4巻は、決定的ではないけれど少しずつ変化していく状況が描かれています。千砂の体調の変化はもちろん、八重樫と江田のおばさんこと夏子、一砂と木ノ下、一砂と水無瀬のやりとりなど外堀を埋めるかのように着々と物語が進行していくのがわかります。特に千砂と八重樫の再会シーンは印象深く、また千砂の一般の人に対する態度や気持ちが良く出ていています。

千砂は外では他人を寄せ付けないキツイ感じ、家では優しく弱々しい印象とハッキリ分かれるようになったと思います。服装も制服と着物と分かれているので、いっそう際立つのかもしれません。気丈に振舞っているのが格好良くもあり悲しくもあります。

この巻の最後は引きで終わります。物語は止まらず進み続けます。



[ 2008/04/23 22:57 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年04月18日(金)

数学的思考法 

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント  講談社現代新書数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書
著者:芳沢 光雄
出版:講談社
発行:2005/04/19

評価〔B〕 四則演算だけが数学ではないのです
キーワード:数学、論理的思考、コラム

「ムカツク」とか「笑える」という言葉ばかりを多用する若者を批判するのはいいが、大人たちだってもっともらく言葉を飾り立てているだけで、「結論だけ」では五十歩百歩なのである。


難しそうな題名でとっつきにくい感じのする本かもしれませんが、数式や方程式はほとんど使われてなく、ひとつひとつが短いコラム風で読みやすいです。数学は数字の計算というイメージが強いと思いますが、計算や解法の暗記ではなく試行錯誤の重要さを説いています。物事を手早く処理していく能力よりも、問題を発見し解決策を探る能力のほうが大切であると。

各項において具体的な例を挙げて説明しています。例を挙げると、地図の説明を練習すると論理的思考力がつく、です。家から学校や職場までどのような道順で来たのか説明させると、説明力がすぐわかるとあります。確かに初めてのところでも迷わないように他人を誘導するのは難しいです。自分では当然と思っている知識、道や建物の名称も知らない人に分かるように教えるのは、かなり具体的に正確に説明しなければなりません。図形の証明も同じで、あの点とこの線が、では論理的説明とは言えません。

暗記的な計算訓練や穴埋め問題では説明力がつかず、それよりも証明問題を解いたほうが良いと主張しています。証明問題で試行錯誤する力、考える力を養うべきだという意見です。著者が学校の数学で、証明問題が少なくなったことを憂う理由もそこにあります。

他にも、物の性質だけでなく量の重要さを説いたり、データ数によって変わる統計の評価を示して、本質的なものの見方を説明しています。様々な方法で思考法を説明していますけれど、中でも「たとえば」の上手な用法や見えない誘導尋問の話、宇治十帖の統計による解析が興味深かったです。

数学嫌いの文系の方で、数学は四則演算だけで十分と感じていると思いますが、そういう人にこそ数の使い方・捉え方を間違いないように、また結果論的思考に陥らないために読んでもらいたい本です。数学が何のためにあるのかピンとこない人にも良いと思いますよ。



[ 2008/04/18 18:53 ] 自然科学・医学 | TB(0) | CM(0)

2008年04月11日(金)

眼鏡なカノジョ 

眼鏡なカノジョ (Flex Comix)眼鏡なカノジョ (Flex Comix)
著者:TOBI
出版:ソフトバンククリエイティブ
発行:2008/03/12

評価〔B〕 いろんな眼鏡がでてきます
キーワード:短編集、めがねっこ、青春、恋愛

ははは、私の眼鏡をなめんなよ。(本文より抜粋)


実はこの作者さんの同人誌を持っています。商業誌で単行本がでることを知った時、驚いたと同時に、あれくらいの力量があれば本を出して当然かなとも思いました。一読者としておめでとうございますと言いたいです。これで同人誌を持っている漫画家さんがまた一人増えました。

作品のテーマは、眼鏡。それと恋愛です。それにしても直球なタイトルだ。帯の謳い文句も『ヒロインは全員眼鏡な女の子』だし、推薦者も眼鏡で有名な時東ぁみです。彼女、個人で所有している眼鏡は250個以上だそうです(作品内コラムより)。すごいね。

8編からなる短編集です。連作でなく各話が独立しています。舞台は学校が多いかな。かけている眼鏡も理由もヒロインによって様々です。個性にあった眼鏡が割り振られていると思います。それにしてもフレームの種類って増えたよなあ。8話の下フレーム眼鏡はなかなかオシャレだと思います。この話好きです。あとは王道の1話や一風変わった5話がお気に入り。グルグル眼鏡。

同じ短編で恋愛がテーマの『夢のアトサキ』と比べると、もっと穏やかでさらりとした印象です。愛憎入り混じって人間関係も滅茶苦茶、と読んで疲れることはありません。どちらかと言うとコミカルな感じかな。読後の感じが良いです。

表紙カバーを取ると、少し違った風景が見られます。いつのころからだろうか、漫画のカバーの裏まで調べるようになったのは。凝った人が多いからなぁ。


[ 2008/04/11 22:03 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年04月02日(水)

2008年3月の読書メモ 

夢のアトサキ〔A〕
哲学の謎〔A〕
零崎曲識の人間人間〔B〕

3冊でした。数が少ない。しかし、よく吟味して買ったので読んだ本については満足です。もう一冊くらい何か新書でも読もうかと思ったのですが、結局読みませんでした。読書以外のことに時間を割いていたのが原因だと思います。

4月は、まずはWORKING!!の5巻でしょうか。買おうかな~と思っている文庫本などもあるのですが、今のところ保留しています。買いたい欲求・意気込みがまだそれほどでもないので。どうなるかは、いきたりばったりになるかと。


[ 2008/04/02 21:36 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)