2008年02月28日(木)

未来日記5 

未来日記 5 (5) (角川コミックス・エース 129-9)未来日記 5 (5) (角川コミックス・エース 129-9)
著者:えすの サカエ
出版:角川書店
発行:2008/02

評価〔B〕 暴力的で実に未来日記です
キーワード:未来予知、殺人ゲーム

泣かないでユッキー。ホラ、私が来たからあーんしん!(本文より抜粋)


発売日が26日になっていましたが、それよりも前に書店で発見して買いました。幸運でした。手に取った時に帯の「累計100万部突破」の文字を目にし、あぁ人気あるんだねえとしみじみ。漫画として完成度が非常に高……くはないと思うけれど、設定と登場人物が好きなんですよ。由乃が良い味だしています。

由乃と雪輝の平和なやりとりから始まり、再び予知能力者同士の戦いが繰り広げられます。4巻での予告どおり話の軸となるのは4thの来須、そして同じく再登場のみねね。事件の裏で探偵行為に勤しむ秋瀬。誰が味方で誰が敵なのか。ゲームは続いていきます。

ここ最近の数冊は変則的な戦いでそれはそれで面白いのですが、始めの頃のような殺し合いからくる勢いみたいなものがなくなってきている感じでした。しかし、この巻でスピード感と迫力が戻ってきたようです。未来予知にあまり依存しないと、暴力的な要素が増えるのかな。

大人気のヤンデレヒロイン・由乃は、この巻も変わらず活躍しています。行動に躊躇がないのがいいね。彼女の異常性はすぐ分かるのですが、その異常性の原因や過去については殆ど明かされていません。そのあたりは秋瀬の探偵行為によって事態が変わりそうです。

巻末の予告によると、次の巻は秋瀬がキーパーソンとなりそうです。次々と人数が減っていくゲームの行方と共に、由乃と雪輝はどうなっていくのか楽しみです。


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[ 2008/02/28 22:20 ] 漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年02月24日(日)

夏期限定トロピカルパフェ事件 

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
著者:米澤 穂信
出版:東京創元社
発行:2006/04/11

評価〔A〕 小市民たちの夏休み
キーワード:青春、日常の謎

「今年の夏の計画を完遂するには……、どうしても、小鳩くんみたいな人がいてほしいの」(本文より抜粋)


前作から1年経った高校二年の夏、小市民を目指す小鳩君と小佐内さんを描いた連作短編集です。夏休みの初日、小鳩君の家を訪れた小佐内さんは甘いものの食べ歩きに誘います。彼女の運命を左右すると主張する<小佐内スイーツセレクション・夏>に。

大きな事件もありましたが、雰囲気や各短編の謎解きの様子は、前作と同様ゆったりとした感じでした。主要人物もほとんど増えず、あまり描写もされていません。つつましく目立たないように暮らすのが目的の2人だから、当然なのかもしれませんが。

随所にちりばめられた伏線を回収し、1つの長編ものとしてみせる仕掛けに驚かされました。終章「スイート・メモリー」はのめり込みました。いったいどの方向に話は進んでいくんだろうという疑問と、常悟朗の現在進行形で進む推理にだいぶみせられました。また、ある登場人物が違和感のある行動をとるのですが、それも最後で明かされる真相を読んで納得です。

【ここからネタばれ】
ゆきの態度に常悟朗は早い段階で違和感をもっていたけれど、事件が終わるまでは考えても分からないんじゃないのかな。スイーツ巡りに誘うのは恋愛感情と思わせるミスリードだとしても、推理を歓迎する態度はそれとは矛盾します。待ち合わせに家にいないのもかなり怪しい。そのあたりから彼女が誘拐事件が起こることを予想していた、と考えていたのですが、真相はもう少し複雑でした。彼の推理が一段楽した後の、『……そう言おうとした。しかし、ぼくはそれを言えなかった。』が、この後さらに何かがあることを暗示していてワクワクしてしまいました。すぐに書かないで溜めるのがいいね。

ちょっと変だと感じたところがあります。ゆきが誘拐中に救援メールを送れたこと。幾らなんでも隙があり過ぎだよね。

第四章の題「おいで、キャンディーをあげる」が彼女から彼に向けられていたものだと分かると、思わず唸ってしまいます。誘拐犯から彼女への言葉ではなかった。終章で明かされたゆきの本性があらわれています。常悟朗がゆきと付き合うのはスリリングと評したのがわかります。

【ネタばれここまで】

できれば第三章をもう少し長くして欲しかったです。この章だけ短くてバランスが良くないと思います。幕間、としてならちょうどいいかも。

終盤は予想していたよりも急展開で、しかも事件は解決したけれどなんとも言えない気持ちが残るような終わり方でした。しかし。どうやら「秋期限定」なる作品がでるようなので、今回の結末がどのように影響し、続いていくのか楽しみです。


[ 2008/02/24 16:37 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2008年02月16日(土)

となりの801ちゃん2 

となりの801ちゃん 2 (Next comics)となりの801ちゃん 2 (Next comics)
著 者:小島 アジコ
出版社:宙出版
発行日:2007/08/01

評価〔C〕 変わらず腐女子でした。
キーワード:ギャグ、4コマ、オタク

…男なら… …男なら…!!(本文より抜粋)


買おうか買わないか長らく迷っていたのですが、やっぱり買ってしまいました。2巻が出ていることは知ってはいたのですが、すごい読みたいってわけでもなく、なんとなく買わずに迷っていました。しかし、最近になって1巻を読み返して気分が盛り上がり、やはり2巻も読もう!と。

チベ君と彼の彼女・801ちゃんの日々を綴った4コマ漫画です。801ちゃんが腐女子でチベ君が振り回される……と、1巻と同じような内容です。彼女の妹や会社の先輩、チベ君のファッションなどの話もありますが、メインはやはりオタク話です。

「今日の早川さん」と同じで、1ページに4コマが1本・横に注釈つきの構成ですが、注釈はほとんどオタクネタの説明に費やされています。あの注釈なしで全て理解できれば、どこにだしても恥ずかしくない立派なオタクだと思います。僕は全部は分かりませんでした。エヴァが多かったです。オタクネタと言えば、4コマのタイトルがノンブル(ページ数を示す数字)の横にあるのですが、それが秀逸です。

【ここからネタばれ】
会社の先輩が貴腐人なのが良かったです。この言葉、前から知っていたのですが、改めて目にすると凄い言葉ですよね。腐女子の上級職のようだ。また、最後のボーイミーツ腐女子でチベ君が告白に対して考えさせてと答えるところがありますが、なかなかリアリティがあってマル。
【ネタばれここまで】

この人の作品は「801ちゃん」が出版する前からネットで読んでいました。結構前だったのですが、その頃から既に絵は安定していたと思います。描きなれている感じがします。

2巻も前回同様に安定して楽しく読めるのは良いのですが、逆に衝撃的な展開や1巻ほどの目新しいものはありませんでした。残念。また、本の値段ですが、正直言って漫画で千円は少し高いと感じます。ちなみに前回も思いました。どうにかなりませんか宙出版さん。


[ 2008/02/16 22:33 ] 4コマ漫画 | TB(0) | CM(0)

2008年02月09日(土)

春期限定いちごタルト事件 

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
著者:米澤 穂信
出版:東京創元社
発行:2004/12/18 

評価〔B〕 小市民じゃなくてもいいじゃん
キーワード:青春、日常の謎

日々の平穏と安定のため、ぼくと小佐内さんは断固として小市民なのだ。(本文より抜粋)


なぜかはわかりませんが、米澤穂信の本はこの本から読みたいと思っていました。タイトルに惹かれたのかな。甘いもの好きですし。かなり前から目をつけていたのですが、この本を思い出すのはいつも他の本を買いにきた時。タイミングが悪かった。やっと読めて嬉しいです。

推理小説なのかライトノベルなのか、読んだ人によって意見がわかれる本です。背表紙には“ライトな探偵物語”って書いてあります。創元推理文庫なので、ライトノベル的推理小説なのかな。最近はラノベから一般への越境作家が増えてきたので、こうした分類もどう変わっていくのやら。もともとライトノベルも定義がよくわからない言葉だしね。

高校一年生の小鳩君と小佐内さんが慎ましい小市民になるべく、お互い協力して日々を過ごす短編連作(連作短編?)です。彼らが遭遇するのは殺人などの大事件ではなく、日常生活にある些細な謎や不思議なこと。三作目の「おいしいココアの作り方」はまさにそれ。解けなくても困らないけれど気になります。いい感じ。また、謎解きをしたくないのにしてしまう小鳩君のような探偵役は、あまり推理小説を読まない僕にとって新鮮でした。

単発で起こる事件をどんどん解決していくだけなのかなと思っていたら、最後の「狐狼の心」で色々と繋がって、なるほどと感心してしまいました。謎解きとは別の面白さもそこにはありました。この本の題名がなぜ「春期限定いちごタルト事件」なのか、わかるでしょう。

【ここからネタばれ】
小鳩君のトラウマからくる態度は結構共感できます。口を挟むと迷惑がられるのは多々あります。彼の口を出したがる性格からすると、かなり辛いよね。多少ならいいんじゃないの?

小佐内さんのほうは、本性が執念深いのは分かりましたが、過去は謎のまま終わってしまいました。この点が不満です。続編に期待します。

【ネタばれここまで】

「小市民」という単語が何回もでてくるのですが、少ししか説明がなかったのでどういう人たちが小市民なのかはっきり分かりませんでした。目立たない人々のような感じで使われていましたけど……もう少しだけ説明して欲しかったです。

気軽に読めますが、推理やトリックの難度は低くないと思います。“ライトな探偵物語”といって侮れません。続きの「夏期限定トロピカルパフェ事件」も既に入手してあるので、そちらも楽しみです。


[ 2008/02/09 20:35 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

2008年02月05日(火)

イン・ザ・プール 

イン・ザ・プール (文春文庫)イン・ザ・プール (文春文庫)
著 者:奥田 英朗
出版社:文藝春秋
発行日:2006/03/10

評価〔B〕 何療法というのだろう
キーワード:神経科、精神科医

恐る恐るドアをノックすると、中から「いらっしゃーい」という甲高い声が聞こえた。(本文より抜粋)


空中ブランコの文庫本が平積みになっているのを見かけて、ふと読んでみたいと思っていたのを思い出しました。でも確かこれって続きものだったはずと思って探してみたら、前作のイン・ザ・プールが見つかったので、まずこちらを読んでみることにしました。できることなら順番どおり読みたいので。

ある総合病院の地下にある神経科の医師と、その患者たちのお話です。神経科は、言い換えれば精神科です。心療内科となっているところもあるんじゃないのかな。こう書くと暗いのかと気が滅入ってしまうかもしれませんが、ご心配なく。精神科の話ですが重くなく、むしろ軽く感じで話は進みます。悩みが主題で、ここまで軽く明るいのは凄いと思います。

患者たちは悩みによって体の調子がおかしくなったり、日常生活に支障をきたしています。依存症、妄想癖など一般的な感覚からすると変にみえる患者たちですが、治療をする精神科医の伊良部はもっと変な人物です。原因を探ったりせず、逆にそうしたらマズイのではと思うようなことを平気でするのですから。まるで子供のように振る舞い、患者を困惑させます。そのやりとりが奇妙で、また喜劇的で面白いです。携帯電話依存症の少年がでてくるフレンズがお気に入り。

【ここからネタばれ】
フレンズで、マユミが雄太に「淋しいけど一人がらく」と言うと、最後の電話のシーンが好きです。一見冷たく、しかし暖かい対応。あれも治療といえば治療なのではないでしょうか。

妄想癖の広美は実際にいそうですし、小さな心配事から発展する義雄の強迫神経症も誰しもなりうる可能性があります。うまいなあ。

【ネタばれここまで】

悩んでいる人にとって悩みとは重要なことですが、この作品を読むと、悲劇ではなく喜劇なのではとさら思えてきます。変に見える患者たちも理解できない性格ではなく、共感できるところもあります。神経科・精神科というと何だか頭がおかしくなってしまった人たちが来るところを想像する人が多いと思いますが、実際はそんなことなく、眠れないとか食欲がないとかそういう人も沢山います。通院暦のある人間がいうのだから間違いない。笑ってストレス解消してもいいですし、物語の裏にある悩みや神経科について少し考えてみるのもいいと思います。





アップロード実験中。気にしないで下さい。
テーブルタグなし↓
イン・ザ・プール (文春文庫)イン・ザ・プール (文春文庫)
著 者:奥田 英朗
出版社:文藝春秋
出版日:2006/03/10

評価〔B〕


[ 2008/02/05 18:52 ] 小説 | TB(1) | CM(2)

2008年02月01日(金)

2008年1月の本 

妹は思春期10〔C〕
数学にときめく〔B〕
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない〔C〕
ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド〔C〕
イン・ザ・プール〔未読〕
春期限定いちごタルト事件〔未読〕
夏期限定トロピカルパフェ事件〔未読〕

今月は4冊でした。1週間に1冊のペース。今までの経験からすると、平均で1ヵ月に5冊前後なので、少なすぎでも多すぎでもないと思います。

漫画が1冊だけなのは意外でした。ライトノベルは久しぶりに読みました。段々読みたくなってきたし、既に買ってある本もあるのでこれから増えるかもしれません。

珍しくまだ読んでいない本がでてしまいました。いわゆる積読。月が替わる直前に購入したので、1月中に読めませんでした。これから読みます。

2月は何を読もうかな。未来日記の5巻が発売するそうなのでそれは買う予定ですが、それ以外は特に決めていません。いつもどおり惹かれるものがあったら読んでみようかと。


[ 2008/02/01 23:10 ] 月別まとめ | TB(0) | CM(0)