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2020年01月10日(金)

残業の9割はいらない ヤフーが実践する幸せな働き方 



著者:本間浩輔
発売日: 2018/7/18

評価〔B〕 人事関係者に読んでもらいたいです。
キーワード:働き方、残業、人事、管理職、

働き方改革がうまくいかないとしたら、その原因の一つは成果主義の不徹底にあるとだろうと私は見ています。(第三章より抜粋)


過労死や離職率の高さなどの問題から発生した働き方改革により、残業を減らそうという流れになりつつあります。昔に比べれば社会人の労働時間は減ったように感じます。しかし、外国と比べると有給休暇の取得率ひとつ取ってもわかるように、日本人まだまだ職場に縛られています。

著者はヤフーで人事制度改革を行っています。少し前に週休三日制を検討していると話題になった会社です。これは単に休みを増やすのではなく、働き方の広げると同時に成果主義を取り入れた厳しい試みだとあります。働き方改革がうまくいくかどうかは、努力や貢献ではなく成果で評価することや管理職は部下を観察して評価して褒めることが重要だと述べています。

成果主義の職場は競争ばかりでギスギスしていそうという意見がありますが、アンケート調査によると日本企業よりも欧米企業の社員のほうが助け合いや情報共有している人が多いそうです。意外ですね。また、日本人の睡眠時間が少ないことも取り上げています。様々な要因が絡み合って生産性が低くなってしまっているのだと感じました。

かつての日本では転職など滅多になかったそうですが、今では珍しくありません。転職と同じように成果主義や長期有給休暇取得が当然の世の中になっていくのかもしれません。



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[ 2020/01/10 21:16 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2019年12月22日(日)

結婚しない男たち 増え続ける未婚男性「ソロ男」のリアル 



著者:荒川 和久
発売日: 2015/11/19

評価〔C+〕 やはり趣味人が多かった。
キーワード:独身男性、ソロ男、未婚、消費、

いつの間にか、独身男性はもはや少数派の一言では片づけられないボリュームにまで成長している。(はじめにより抜粋)


未婚率と離婚件数の増加により単身世帯が増えています。その中でも独身男性は数が多いのにも関わらず独身女性に比べてメディアに取り上げられることも僅かで、イメージばかり先行しています。では実際はどうなのでしょうか。本書では自由・自立・自給の価値観をもつ独身男性を「ソロ男(そろだん)」と呼び、その実態にせまります。

アンケートを行って既婚男性との違いを明らかにし、生の声も掲載して身近にいそうだなと感じられたのは良かったです。しかし、アンケート対象者が南関東のみで人数も数百人だったので、日本全体を反映しているようには思えませんでした。また、既婚男性の回答と数パーセントしか違いがなくても、これがソロ男の特徴だと断言しているのは疑問です。違いはあまりなかったと結論づけても、それはそれで良かったのではないでしょうか。著者の仕事上、消費行動の違いを重視するのは分かるのですが。

とはいえ、ソロ男がいくつかのタイプに分類されたり、意外にも異性を意識している点は興味深いです。映画を見るのが好きな人が多いのは何か理由があるのかもしれませんし、書籍にお金をかけたがるのも意外でした。できれば各項目をもう少し掘り下げて欲しかったです。



[ 2019/12/22 23:14 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2019年12月14日(土)

世にも奇妙なニッポンのお笑い 



著者:チャド・マレーン
発売日: 2017/12/9

評価〔B〕 悪口や愚痴を書かないのが偉いです。
キーワード:お笑い、漫才、芸能、オーストラリア人、

対して、日本ではすぐ「何を言うてんねん」とツッコミを入れる。「否定の文化」と言えるのかもしれません。(第三話より抜粋)


外国人の目から見た日本を語る本はたくさん出ていますが、お笑いに特化して分析し説明している本は稀ではないでしょうか。日本のお笑い界に飛び込み、漫才師として時には字幕翻訳家として活躍中の著者が思いのままに語っています。各国のお笑いの紹介から日本のお笑いの魅力まで笑いに関して幅広く書かれているので、お笑いにあまり興味のない私でも楽しめます。あるあるネタが日本的である説明は筋が通っていて分かりやすかったです。

政治や宗教を扱う社会派お笑い芸人がほとんどいない点について、レベルが低いからではなく簡単に笑いを取れる話題で勝負しないからと述べているのはどこか新鮮に感じました。どちらかにあまり片寄らず公平に物事を見ようとしているのでしょう。

また、字幕翻訳の仕事の良さや難しさが興味深かったです。駄洒落や諺なんか訳すのに苦労するだろうなーと思っていましたが、やはり大変そうです。「チリンチリン」の件は上手いですね。専門家でなければ意図が上手く伝わらないのは良く分かります。記事やレポートも詳しい人が書いたものは面白いですし。

著者の漫才を一回見てみたくなりました。



[ 2019/12/14 21:30 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2019年09月27日(金)

なぜ「それ」が買われるのか? 



著者:博報堂買物研究所
発売日: 2018/12/13

評価〔B〕 個人的に調べ物はあまり苦になりません。
キーワード:買物、商品、SNS、情報、

もはやモノの選択肢が多いということそのものが買物のストレスになっているのだ。(序章より抜粋)


欲しいモノの商品数や情報が多くなりすぎたために、企業が良いものを作っても消費者の要望に応えても買ってもらえない状況で、いかに消費者に選んでもらうかを考えた本です。目線は消費者で、そこから企画・販売へどうつなげるのかを論じています。

誰かやAIにあらかじめ商品を絞ってもらう「枠内の攻略」や、枠づくりの「これでいい/これがいい/これしかない」は分かりやすいです。ある程度譲れない条件があれば絞りやすいですが、こだわりがない場合はそれを考えるのすら手間です。私もネットで「今年のおすすめベスト10」みたいなものを参考にすることがあるので共感できました。しかし、消費者の立場からすれば詳しい友人・知人に選んでもらうのと同じであまり新鮮味は感じませんでした。

印象に残ったのは参加型の「これしかない」です。売る側からの提案のみでなく、SNSとの相性の良い参加型の売り方・イベントならば現代の消費者の心がつかめそうです。楽しそうですしね。

一つ疑問だったのは、皆が皆枠組みを作り同じような枠が数多くできてしまったら、再び情報過多になってしまうのではないでしょうか。枠を選ぶことも誰かに頼らなければならなくなるのでしょうか。また、AIにおすすめしてもらうのもよいですが、新たな出会いや発見はあまり期待できなさそうです。

分析編であった「関心高いがお任せ」の分野で、外国での事例のように日本でも新たな企業が生まれ躍進するかもしれません。なんにせよ何か買うなら満足のいく買物にしたいです。


[ 2019/09/27 21:52 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)

2019年07月29日(月)

格差と階級の未来 超富裕層と新下流層しかいなくなる世界の生き抜き方 



著者:鈴木 貴博
発売日: 2019/1/19

評価〔A〕 お金を上から見た話。
キーワード:資本主義、富裕層、貧困層、搾取、労働、

なぜこれまでの歴史の中で、資本家は労働者から搾取をしてきたのでしょうか。その理由は「富は労働が生むもの」だったからです。(第五章より抜粋)


庶民目線ではなく富裕層・資本家から見た富の流れと世の中の仕組み解説しています。

どうして富を持つものが現れたのか、どうして今のような資本主義社会になったのかが、お金の流れのみで考察し説明されているのですっきりしていて分かりやすかったです。基本的に誰が誰から搾取するのかに注目しているので内容は殺伐としています。しかし、文化や個人の心理を排して考察しているので、より簡潔でより本質的な説明になっているのではないでしょうか。

単なる現状説明で終わらず、労働者がどうすれば富を持てる可能性があるのかについても言及しているのが本書の良いところです。解決策は誰もが富裕層になれる訳ではありませんが、現実的な案だと感じました。調べてみたら似たようなことを主張している本も見つけましたので説得力があります。

富の偏重は加速するのか、新しい価値観が覆すのか。次に世の中の仕組みが大きく変わった後で、また読み返してみたいです。


[ 2019/07/29 23:21 ] 社会・歴史 | TB(0) | CM(0)