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2019年09月08日(日)

山の遭難―あなたの山登りは大丈夫か 



著者:羽根田 治
発売日: 2010/1/15

評価〔B+〕 実は危険な面もある趣味です。
キーワード:遭難、救助、登山、ハイキング、中高年、

次は自分の番かも──テレビや新聞で遭難事故を見たときに、まずはそう考えることから始めてみてはいかがだろうか。(第4章より抜粋)


最近、富士山の登山道が登山客で度々渋滞となっているという話を聞きました。富士山が人気なのもありますが、他の山でも多くの登山者がいるそうです。特に中高年の方々が多いとか。それを裏付けるかのように遭難のニュースもちょこちょこ目にします。本書では、どうして遭難は起きてしまうのか遭難するとどうなってしまうのかを具体例を挙げて注意を喚起しています。

趣味としての登山・ハイキングの発端から遭難や救助の歴史を統計データも交えて説明しています。次から次へと不幸な事故を読んでいると、なんて山は恐ろしいところなんだと怖くなってきますが、そうならないような対策や準備も載っています。迷ったら先に進まず引き返す、なんてのは単純なことですが覚えておいたほうが良いです。遭難者は手を振って知らせる、関係ない登山者は手を振らないなんてのも重要です。

戦後の登山の動向を読んでいると、若いときに登山ブームを体験した年代が定年後にまた山に戻ってきているようなので、新規の参加者が爆発的に増えている訳ではないみたいです。年配のバイクツーリングに似ていますね。若い頃の趣味はまたやりたくなるのでしょうか。

後半は山岳救助隊の声と遭難した登山者の声の両方が書かれていて、両者の登山や遭難救助の意識の差に驚きましたし残念な気持ちになりました。安易な救助要請やほとんど他人まかせの登山者の存在は困りものです。登山の危険性の啓蒙活動や入山料を取るしかないのかな。

あとがきでも触れていますが、著者が山を愛し過ぎていて少々怒りの書となってしまいましたけど、その気持ちも分からなくはないです。ちょっとしたハイキングでもツアー登山でも、山は危険な場所となり得ることを再認識しました。



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[ 2019/09/08 21:31 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2018年12月17日(月)

勉強の技術 



著者:児玉 光雄、 にしかわ たく
発売日: 2015/11/17

評価〔B〕 知ってはいたけれど面白い。
キーワード:勉強、学習、意欲、集中力、

1時間ごとにブレイク・タイムを設定すれば、さきほど説明した初頭効果と終末効果が期待できる時間も3倍に膨れ上がります。(本文より抜粋)


学校の勉強に限らず、効率的に学習するためにはどうしたらよいのか知りたい人はたくさんいます。そんな人たちに向けた1冊で、
こうすれば全て解決といかないまでも、少しだけ勉強がはかどる手法やコツがいくつも書かれています。

計画、集中力、意欲と様々な面での技術を紹介しているので、誰しもいくつかは自分に合った方法を見つけることができるのではないでしょうか。私が目を引いたのは、物事の最初と最後に集中力が高まる初頭効果と終末効果です。長時間勉強するより、ちょこちょこ勉強するほうがよさそうなのでは経験的に分かっていましたが、こうして科学的に立証されていたと分かるとなんだか嬉しいです。この方法は続けるつもりです。また、全脳思考という考え方も面白いです。どちらかの脳にも偏らないよう新しいことに挑戦してみたくなりました。

読んでいて他の本で知っていた方法や概念が結構あったので、あまり目新しさはなかったのが少々残念でした。しかし、どの項目から読んでも役に立つので、いつでも気軽に読み返そうと思います。




[ 2018/12/17 21:29 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2018年08月30日(木)

IoTとは何か 技術革新から社会革新へ 



著者:坂村 健
発売日: 2016/3/10

評価〔B+〕 先の先まで見えていて凄い。
キーワード:IoT、ユビキタス、インダストリアル・インターネット、オープンAPI、ガバナンス、

前述の「閉じたIoT」を超えて、「インターネットのように」なることが、「世の中を大きく変える」にあたり重要なポイントなのである。(第2章より抜粋)


時々目にするIoT(Internet of Things)なる単語、意味は物のインターネットですが具体的にはほとんど知らず、オール電化の家くらいのイメージでした。しかし、本書を読むとインターネットと同様に社会を変えてしまう可能性を持つものだと分かります。

最先端の研究者であり、はじめにでも触れられているように設計者・技術者の意図が書かれているので、より深く知ることができます。既に行われているIoT実証実験の先、全ての物に識別番号をつけて繋げるオープンなIoT、さらには著者の提唱するアグリゲート・コンピューティングまで見据えていて、さすがはTRONの開発者だなあと驚きました。それにしても全ての物に128bit、10進法で39桁の数字をふるのか。SFじみてきたなぁ。

また、単なる解説を超えて、技術的問題点に加え社会的問題点、特に後半では日本の問題点も大きくとりあげられていて、何がどこまでできていて、どの点が他の国に後れを取っているのかが詳しく説明されていて良かったです。失敗しないようにしていると、後で大きな失敗となる。オープンな社会の重要性が理解できました。

理解があやしい箇所もありましたけど勉強になりました。シンクライアントなどの専門用語が解説なく書かれているので、ITの知識がまったくない方には読むのは困難かもしれません。AIとは違ったコンピュータの驚異的発展は興味深かったです。



[ 2018/08/30 21:40 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2018年08月19日(日)

グルメぎらい 



著者:柏井壽
発売日: 2018/4/17

評価〔C〕 グルメ論抗争なのかも。
キーワード:グルメ、SNS、ミシュラン、食文化、

多くのお客さんにとって、今や外食の最大の関心は、食べることそのものよりも、お店や料理人さんに向けられているのです。(本文より抜粋)


最近のグルメブームを好ましくないと感じる食通の批判本です。題名からあまり食事に興味のない人が書いたの思っていましたが、詳しい人による問題提起なので意外でした。

SNSやミシュランの格付けによって、料理人や客の意識や価値観が変化し、本質である味よりも人気や知識・情報などが重要視される傾向は良くないと警鐘をならしています。確かにSNSで称賛されたいためだけに予約の取れない店に行ったり、文化よりも商業優先が透けて見える恵方巻きなどは著者の意見はもっともだと思います。ブロガーの口コミの裏事情なども興味深くためになります。

しかし、それは好みや価値観の違いなのではと思うこともあり、全面的には賛同しかねます。例えば、テーブルにプロジェクトマッピングを施し料理と一体化する店があり否定的に書かれていましたが、食事の場の雰囲気を大切にする人には好まれそうですし、創造的な面白い試みだと感じました。批判する側もグルメなので、食とはこうあるべきという信念が強いので快く思わないのでしょう。また、自分の故郷ばかり褒めるのも少し自慢のようで好きではないです。

グルメにも色々なタイプがいることが分かった1冊でした。




[ 2018/08/19 10:42 ] 実用 | TB(0) | CM(0)

2018年06月17日(日)

3日もあれば海外旅行 



著者:吉田 友和
発売日: 2012/11/16

評価〔B+〕 LCCの存在が大きいです。
キーワード:海外旅行、週末、LCC、羽田空港、

時間がなくても海外旅行は可能だと僕自身は思っている。かれこれ何年も前からずっとそう声高に叫び続けてきたのだが、ここ最近になって急速に追い風が吹き始めた。(序章より抜粋)


週末海外旅行という言葉を初めて見たのは結構前のことでした。本書が出版されたのは2012年なので、おそらくその頃でしょう。格安航空会社(LCC)の登場と国際線が就航する空港の増加によって、海外へ行きやすくなったと聞きますが、実際はどうなのでしょうか。また、今どきの海外個人旅行はどうなっているのかを著者が経験を踏まえて、全般的に紹介しています。

旅の計画の立て方から始まり、航空券の探し方や取り方、マイレージ、宿泊先、電子機器まで読めばひととおりの知識を得られるようになっています。海外に行ったことのない方や個人旅行は初めての人には、かなり役に立ちます。初心者でなくても海外発券や賢いマイルの使い方など知っておいたほうが得な情報も書かれています。

世界一周航空券はどこかでちらっと見た記憶があるのですが、本書で詳しく説明してあって興味深かったです。思っていたよりも制約が多いですが、それでも安いのは魅力的です。いつか利用してみたい。

今年は2018年なので少々情報が古いですが、基本的には有益です。でも、そろそろ情報を更新した新しい本が必要かもしれませんね。世界の動きははやいので。



[ 2018/06/17 10:44 ] 実用 | TB(0) | CM(0)