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2020年02月22日(土)

オカルトトリック 



著者:八槻翔 、 はぎや
発売日: 2019/3/31

評価〔B+〕 一般小説でもあまり違和感ありません。
キーワード:奇術部、科学、オカルト、

「呪いを・・・・・・、解いて欲しいの」(第一章より抜粋)


高校の奇術部に在籍する凛とその弟子・禅によるオカルトと科学が入り混じった青春ものです。ミステリっぽいけれど推理小説とはまた違うと思います。3つの中編からなる連作中編集。

主人公以外の登場人物が女の子ばかりなのはライトノベルっぽいですけど、内容は一般小説寄りです。凛や占い師の環奈と禅はオカルトに対する姿勢が異なっていて、どちらかというと禅に共感していました。しかし、読んでいくうちに前者の意見も一理あると思うようになり考えさせられました。扱っている主題や登場人物たちの悩みは荒唐無稽ではなく、現実味のあるもので興味深かったです。

科学の雑学も面白く、読後感も良かったです。もう一冊同じシリーズで出ているみたいなので、そちらも読む予定です。


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[ 2020/02/22 22:33 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2018年10月27日(土)

ブギーポップ・ウィズイン さびまみれのバビロン 



著者:上遠野 浩平 (著), 緒方 剛志 (イラスト)
発売日: 2013/9/10

評価〔C〕 フォークなのに挿絵はお箸。
キーワード:シリアス、SF、超能力

知っていることと知らないことがあるのは何故だろう?(blank/1より抜粋)


少女は目を覚ますと何も思い出せないことに気がつきます。部屋には奇妙な黒帽子とマントが置いてあり、記憶はないけれど身体は習慣からか支度を整え学校へ向かいます。この欠落は何が原因なのか、彼女は情報を得るため動き出します。本シリーズでは少年少女が出会ってグループで不可思議な現象に首を突っ込むのが定番ですが、今回は女の子3人組です。

過去の大きな事件が原因で起きる事件です。こうした寄り道が多い気がします。それはそれで悪くないのですし、あまり危機感もなく巻き込まれていく様子はまさに本シリーズなのですが、今回は話の規模が大きくなく結末が好みではなかったのが残念でした。もっと得体の知れない感じや危機感を期待していたので。当初は存在するだけで緊張感があった合成人間も、今となっては弱く見えてしまうせいもあるのかもしれません。慣れてしまったのか。

既に登場している者たちが再登場し、複雑に絡み合っているのはさすがだと思います。なぜかお亡くなりになってから出番が多い人もいますが、意外と重要人物だったということなのでしょう。




[ 2018/10/27 10:16 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2018年05月26日(土)

賭博師は祈らない 



著者:周藤 蓮、 ニリツ
発売日: 2017/3/10

評価〔B〕 結構地味で結構渋い。
キーワード:賭博師、近代ヨーロッパ、トランプ、奴隷、

「おはようございます、ラザルス様。商品のお届けに上がりました」(本文より抜粋)


不況で賭け事をする人が少なくなったとはいえ、まだまだたくさんいます。いつの世もどこの社会でも賭け事は人気です。賭け事はお酒と一緒で人間の歴史の中でなかったことはあるのだろうかと疑問に思います。本書の主人公ラザルスも賭け事が好き、ではなく賭け事を仕事にしているギャンブラーです。

ライトノベルにありがちなヒロインの強烈な個性で突っ走るタイプではなく、読者の馴染みのない世界、十八世紀末のロンドンの様子を丁寧に描写していて興味深いです。地味と言えば地味ですが、中世が終わり近代に入った頃の生活や街の様子などが新鮮でした。ラザルスと出会う奴隷少女・リーラも、当時の奴隷はこんな風だったかもしれないと思わされます。

本題のギャンブルは盛り上がりはしますが、予想を大きく外れることもなく、捻った展開を期待していただけに少し残念でした。意外とあっさりした印象でした。

表紙も口絵もリーラを推していますが、萌え要素はかなり少なめです。ギャンブルものとしてよりも、時代小説として楽しめました。



[ 2018/05/26 21:24 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2017年12月22日(金)

白蝶記 3 ―どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか― (完) 



著者:るーすぼーい、 白身魚
発売日: 2016/9/21

評価〔C+〕 クライマックスがいまひとつ。
キーワード:児童養護施設、サスペンス、教団、子供、

陽咲に会えるのならば、なんでもやってやろうという覚悟だったのに、その一言でおれはとたんに青ざめた。(章一より抜粋)


復習、逃亡と続いて、最終巻は救出劇です。

旭は危険を顧みず陽咲を助けるために動き出しますが、彼女よりも今回手を組んだ相手のほうがよっぽどヒロインっぽくて良かったです。陽咲は捕らわれているだけで、どのような人物なのか、どこが魅力的なのかがあまりはっきり分からず残念でした。これは最後の敵にも言えるかもしれませんね。

中盤までは少年たちの冒険といった感じで盛り上がりましたが、決着をつけるあの場所についてからは今一つ盛り上がりに欠けました。道中に比べるとあっさり終わってしまった気がします。もう少し何かあると面白かったと思うのですが。

このシリーズは1巻から3巻までだいたい同じ質と雰囲気ですので、最初で気に入ればかなりおすすめですし、逆に物足りないなと思った人には最後まで同じ感想で終わりそうです。



[ 2017/12/22 22:02 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)

2017年12月12日(火)

白蝶記 2 



著者:るーすぼーい、 白身魚
発売日: 2016/3/25

評価〔C+〕 ミステリ要素は薄れアクション多め。
キーワード:児童養護施設、サスペンス、教団、子供、

「教えてくれよ。あんたたちは、何者で、一体どこに向かってるんだ?」(一章より抜粋)


ひとまず難を逃れた旭は、逃亡中に出会った二人と行動を共にすることになります。前回が復讐劇なら今回は逃亡劇です。

旭や樹など子供たちからすれば大きな力を持つ教団に、彼らがどう立ち向かうのかは1巻と同じですが、今度は個人ではなく人数が揃っている組織が相手なので手強いです。子供対大人、子供の冒険という軸は共通しています。

時任や新しい登場人物である金城の考えや発言から、教団がどのような組織であるか徐々に見えてきます。それぞれの立場や思惑があり、単純ではないのが良かったです。全体像が見えてきたせいか、1巻より面白かったと思います。

次の最終巻では幕間に登場した謎の男の目的が明らかになりそうです。あっと驚くような真相が隠されているのか否か。



[ 2017/12/12 21:47 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)